あんよがはじまる頃 - 1才頃の赤ちゃん

身長は1.5倍、体重は生まれたときの約3倍に

1才頃
体重 約7600~10.7kg
身長 約70.0~79.1cmくらい
※身長体重は「平成22年度厚労省調査」から、男女別に10-90パーセンタイルの値を記載しています。(10g単位は四捨五入)早産のお子様は修正月齢(出産予定日からの月齢)でお考えください。

からだ

あんよがはじまります

つかまり立ちやつたい歩きが上手になって、ときどき手を離してひとりでバランスをとって立つようになるころです。やがてはじめての一歩が出る子も。歩きはじめのころは、すぐしりもちをついたり、両手を上げてバランスをとりながら歩いたり。少しずつ歩数が増え、だんだん上手に歩けるようになっていきます。

運動機能には個人差があるものです。なかなか歩き出さないと心配せず、はじめの一歩を楽しみに待ちましょう。

手先がさらに器用に。親指と人差し指で小さいものをつまみます。

手先がさらに器用になって、親指と人差し指でボーロのような小さなものをつまめるようになります。 「道具」を使うこともできるようにもなってくるので、クレヨンでなぐり描きのお絵描きをすることも。また、2つの積み木を積むこともできるようになります。

生活

離乳食

栄養のほとんどを離乳食からとるように

1日3回の食事に、補食として1日1~2回、おやつをプラスします。固さはバナナくらいから、だんだんと指で軽く押してつぶれる肉だんごくらいにステップアップ。栄養のほとんどを離乳食からとるようになります。

また、コップやストローで飲むのも上手になり、野菜スティックを持って前歯でかじりとるなど、手づかみ食べが上達してくるころです。スプーンも徐々に上手に使えるようになってきて、食べ物をあまりこぼさずに口に入れられるようになっていきます。

遊び食べは成長の証

食べ物を手でグシャグシャにする、落とす、放り投げるなどの遊び食べは続きます。発達段階において、これらは自然な行動で成長の証。いろいろな動作を試したい気持ちや体験を通じて学んでいることを理解してあげながら、様子を見て切り上げる、シートを敷いて対策するなど、工夫して対処しましょう。

食欲のムラや、食べ物の好き嫌いが出てくることも

食欲にムラや好き嫌いが出てくるころですが、1週間で大体の栄養バランスがとれていれば、あまり神経質にならなくて大丈夫です。1度に食べる量が少ない子の場合は、おやつの時間におにぎり、チーズ、ふかし芋などで不足している栄養素をプラスするのもよいでしょう。離乳食後の母乳やミルクは少しずつ減らして、食事で栄養をしっかりとれるように心がけて。

前歯が生えそろい、やがて奥歯も

1才ごろには前歯がほぼ生えそろい、上下4本ずつに。1才半ごろには、奥歯も生えはじめます。ていねいな歯みがきを心がけて、虫歯から守りましょう。なお、虫歯から守るためには、しっかり噛むことが大切です。噛むことで唾液の分泌が促されて虫歯ができにくくなります。食べると気に下あごを動かしているか確認しましょう。

あんよができて、行動範囲が広がります

あんよができるようになると、外遊びが広がり、おでかけなどの行動範囲もだんだん大きくなります。いろいろなものを見たり触ったりする新鮮な体験が、赤ちゃんの好奇心を育て、「やってみたい」という意欲につながります。

ハラハラする場面も多くなりますが、ケガや事故には十分注意しつつ、おおらかに見守ってあげたいもの。どんどん外へ連れて行ってあげましょう。また、おでかけが多くなると生活リズムが乱れることも。おでかけは無理のないスケジュールを心がけて。

こころ

意味のある言葉が出るように

「ママ」「まんま」「ワンワン」など意味のある言葉を言えるようになる子がいます。「ポイして」と言うと手に持っていた紙くずを下に落とすなど、かんたんな言葉の意味がわかるように。ただ、言葉の発達は個人差が大きいもの。言葉がなかなか出なくても、大人の言うことが理解できている様子があれば心配ありません。

「じぶんでやりたい」「いやなものはいや」自己主張が出てきます

自我が芽生えてきて、自己主張が見られるようになります。自分でやりたいという気持ちもはっきり表れるようになってきます。やりたいのに思うようにできなくて、泣いたり怒ったりすることも。ママやパパは大変ですが、これも大切な成長の一過程。できそうなことをやらせてあげる、気持ちを代弁してあげるなど、赤ちゃんの気持ちに寄り添いながら見守っていけるとよいですね。

見慣れた生活動作のまねをします

ブラシで人形の髪の毛をとかしたり、電話をかけるポーズをしたり、日常生活のしぐさをまねするように。目の前で大人が見本を見せていなくても、まねできるようになります。ものを道具として認識できて、なにに使うものなのかがわかるようになったのです。やっていないシーンでもまねできるようになります。

保田典子
監修してくれた先生

保田典子

小児科 | 高円寺こどもクリニック院長
2003年筑波大学医学部卒業、国立国際医療センター、大阪市立総合医療センター小児循環器内科勤務等を経て現職。小児科専門医。一般診療、小児循環器診療に加えて、漢方治療や発達相談にも対応している。2021年、高円寺こどもクリニック開院。3児の母。

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