お手入れ

こまめに、お手入れ

新陳代謝が活発な赤ちゃん。小さなつめ、耳や鼻など、こまかな部分には皮脂や汚れがたまりがちです。こまめなお手入れで、いつも心地よく過ごせるようにしてあげましょう。慣れないうちは緊張しますが、だんだん手早く上手にお手入れできるようになります。お手入れタイムは、赤ちゃんと触れあうコミュニケーションの時間。「きれいにしようね」「気持ちよくなったね」と、たくさん声をかけながら、やさしくお手入れしてあげましょう。

赤ちゃんのお手入れの基本

お手入れは、やりやすいタイミングで

お手入れのタイミングは、気がついたとき、ママ・パパがやりやすいときでOK。沐浴やおふろの後は、鼻や耳の中が湿って汚れが取りやすくなるのでおすすめです。着替えやおむつ替えのとき、体温を測って健康状態をチェックするときでもいいでしょう。赤ちゃんが動く、嫌がってうまくできないなどの場合は、赤ちゃんが寝ている間にお手入れするのも一案です。

こわがらず、やさしくしっかり

赤ちゃんの小さな体のお手入れは緊張しますが、こわがっていると、不安な気持ちが赤ちゃんに伝わってぐずってしまうことも。動くと危ないからと、力が入りすぎてしまうのもNG。また、赤ちゃんの皮ふや粘膜はデリケートなので、やさしくしっかりお手入れしてあげましょう。

明るい場所で安全に

お手入れする場所は、こまかな部分もよく見える明るいところで安全に行いましょう。始める前にお手入れする箇所をチェックして、お手入れする手順を考えて、グッズを用意してからスタートするとスムーズです。

完璧にしようと思わないで、こまめに少しずつ

赤ちゃんは長い間じっとしているのは苦手です。お手入れのたびに完璧にきれいにしようとするのではなく、こまめに少しずつ、できるところだけお手入れすればOK。部分ごとにお手入れのタイミングを分けるのもいいでしょう。

お手入れグッズは、ひとまとめに

お手入れ用品は大人用とは別に、赤ちゃんの小さなつめや耳・鼻にあった、使いやすく安全なものを用意しましょう。つめきり、綿棒、ベビーオイル、ガーゼなど、こまごましたアイテムがたくさんあるので、ひとまとめにしておけば、気がついたときにさっとお手入れできます。

こまかい部分のお手入れポイント

つめや鼻など、こまかい部分のお手入れは緊張しますよね。ポイントを知って、スムーズにできるようにしましょう。

つめ

つめは思ったよりも伸びるのが早いので、2~3日を目安にチェックしましょう。1mmほどのびたら切ります。つめがのびていると、顔をひっかいて傷つけてしまうことがあるのでこまめに。おふろあがりはつめがやわらかく切りやすいですが、深づめしやすいので気を付けて。一気に切ろうとすると切りすぎてしまいがちなので、少しずつ数回に分けて、指先の形に添って丸くするように切っていきます。

手のつめ

つめを切る指だけをつかんで、ママ・パパの親指と人差し指でしっかりはさんで持ちます。一度に全部の指を切るのが大変なら、何日かに分けて切ってもOK。

足のつめ

足を握るようにして持ち、親指で切る指を持ち上げながら切ると安全です。手のつめに比べて足のつめは伸びが遅いので、伸びてきたな、と気になったら切りましょう。

目は細菌に感染しやすいところなので、お顔のお手入れをするときは最初に。目やにがついていたら、清潔なガーゼで拭きとります。ぬるま湯につけてしぼったガーゼを、ママの指に巻きつけて。
必ず目頭から目じりに向かって、そっとこすらないように拭きます。反対の目を拭くときは、ガーゼの面を変え、きれいな部分で拭きましょう。目やにがなければお手入れはしなくて大丈夫です。

鼻の粘膜は傷つきやすいので、入り口付近の、見える部分だけの汚れを取ります。綿棒をゆっくり回転させて、汚れをからめとるように。大きなかたまりには、ピンセットを使ってもOK。必ず赤ちゃんの頭を固定して、鼻の奥に入りすぎないように注意します。鼻水が出るときは、鼻吸い器で吸い取ってあげましょう。固くかたまった鼻水のときは、温かいタオルで鼻をあたためると、鼻水がやわらかくなって取れやすくなります。

耳のふちや裏側は、ガーゼをママの指に巻きつけて拭きます。沐浴やおふろのときでもOK。耳あかは自然に外に出てくるので放っておいて大丈夫ですが、気になるときは入り口の汚れだけを綿棒の先でそっと拭き取ります。赤ちゃんの頭を固定して、奥まで入れすぎないように注意して。湿ったままにするとバイ菌が入りやすいので、乾いた状態を保つようにしましょう。

おへそ

ジクジクしているうちは、毎日沐浴のたびにお手入れを行います。はじめに綿棒で水分を拭き取ります。その後、新しい綿棒に替えて、指でおへそを広げ、消毒液をつけた綿棒でつけ根部分を消毒。へその緒が取れて乾いた後は、おふろあがりに綿棒で目に見える汚れを取ればOKです。綿棒を奥に入れすぎないように注意しましょう。

綿棒の使い方

(1)鉛筆を持つように、綿棒の根元をにぎります。
(2)綿棒を持った手を赤ちゃんの顔やおなかにあてて、しっかり安定させましょう。

おうちでさんぱつ、失敗しないコツ

赤ちゃんの髪がのびたら、ヘアカットしてさっぱりさせてあげたいですね。おうちで上手にさんぱつできるコツを紹介します。

明るい場所を選んで

さんぱつする場所は、明るいところを選びましょう。後始末しやすいように周りのものは片づけ、床にはビニールシートや新聞紙を敷きましょう。

赤ちゃんがリラックスできるように

ベビーチェアに座らせるなど、赤ちゃんが安定した体勢を取れるようにしましょう。大人が2人いれば、1人が抱っこしてもう1人がカットするという手も。赤ちゃんがぐずらないように、できるだけリラックスできる状態をつくりましょう。お腹がすいたり眠くなったりしない、ご機嫌のいい時間帯を選ぶのがポイント。お気に入りのおもちゃなど、赤ちゃんが興味をひかれるものを用意しておくと、ぐずったときにも安心です。

前準備をしっかり

時間がかかると赤ちゃんが嫌になってしまいます。さんぱつを始めてから手間取らないように、さんぱつバサミ、クシのほか、髪をぬらす霧吹きやタオル、後片付け用の掃除機などの道具は前準備をしておきましょう。赤ちゃんの手が届かないよう、置き場所にも配慮して。カットの手順も、あらかじめ考えておくとスムーズです。

使いやすい道具を選ぶことが大切

使いやすいハサミを使うとスムーズに手早く、上手にカットできます。切れ味の悪いハサミでは、髪をはさんでしまうなど、仕上がりもうまくいきません。赤ちゃんはじっとしていないもの。先端が丸いハサミなら、多少動いても安心です。赤ちゃんに合わせたサイズで扱いやすい、ベビー用がおすすめです。

自然なスタイルに仕上げるには

いきなり切りたい長さにカットしてしまうと短くなりすぎたり、カットラインが一直線にそろいすぎたりします。 まず全体の長さを整えた後で、刃先を使って少しずつ、毛先から徐々に短くするように調節していきます。 髪に対してハサミをタテに入れて、刃先を使ってカットすれば、自然な仕上がりに。 すきバサミを使えば、髪のボリューム調節や毛先に動きを出すこともできます。

保田典子
監修してくれた先生

保田典子

小児科 | 高円寺こどもクリニック院長
2003年筑波大学医学部卒業、国立国際医療センター、大阪市立総合医療センター小児循環器内科勤務等を経て現職。小児科専門医。一般診療、小児循環器診療に加えて、漢方治療や発達相談にも対応している。2021年、高円寺こどもクリニック開院。3児の母。

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