1)妊娠高血圧症候群
妊娠中毒症と呼ばれていた状態です。
高血圧、尿たんぱくが典型的な症状。最高血圧が140Hg以上、最低血圧が90Hg以上が危険なラインとされます。その表われとして浮腫が出ることがあります。
妊娠高血圧症候群になりやすいのは、もともと持病があったり、過去に高血圧だったり、前回の妊娠で同様の症状が出た人とされています。それ以外に、高齢出産、若年出産の人も統計的には症状が出やすいといわれます。

2)子宮内胎児発育遅延、早産、前置胎盤、胎盤早期剥離
いずれも、母体の加齢が一因とされている状態です。どれも、内科的な理由があって起きるものです。40代以上の妊娠ならだれでも心配ということではなく、あくまで統計上の割合が増えるということ。経過観察をして、問題がないということなら、あまり心配せずに気持ちをゆったり持ってすごしてください。

3)腫瘍
卵巣や子宮の腫瘍や筋腫が合併することがあります。母体や胎児の状態しだいで、妊娠を継続できることもあるので、きちんと健診を受けましょう。

4)羊水過多症
急性のものだと、妊娠の継続は難しくなります。ゆっくり進んできたものなら、羊水穿刺をして胎児の状態を確認し、抗生物質を使いながら経過をみるということもあります。

5)ダウン症など、染色体異常
特にダウン症候群は、高齢で出産をする妊婦さんの多くが心配する染色体異常ですね。
ヒトは22対44本の染色体と1対の染色体、計46本の染色体を持っています。そのうち21番目の染色体が1本多くなることによって、ダウン症候群が起きます。特徴的な容貌と、知的障害、内臓奇形などを伴うことが多いことで知られています。
症状の程度、特に知的障害の程度はさまざまで、社会的な生活を営むことが可能なことも少なくありません。また性格が明るく、感情表現が豊かなケースも多いのです。中には俳優として成功している人もいるくらいです。
染色体異常は、女性側の高齢出産が原因とされることが多いものです。しかし、男性が高齢であるときにも、リスクが高くなるということも覚えておいてください。

6)分娩時のトラブル
肉体的な年齢は、子宮口の開き具合や産道の柔軟性、皮膚の伸展にも影響があります。また、分娩そのものに必要な体力が落ちてしまうこともあります。


高齢で妊娠が判明した場合、そのリスクが気になって出生前診断を受けようという気持ちになるかもしれませんね。診断の方法には、いわゆる超音波などの画像診断や、羊水検査、絨毛検査、母体血を使った検査などがあります。
一般的には母体血の血清マーカーでチェックし、異常があるかもしれないと診断されてから羊水検査などを行なうようです。
問題はむしろ、結果が出てからの決断ではないでしょうか。異常がないと診断されればよいのですが、例えばダウン症だと診断されたらどうするのか。そのまま妊娠を継続するか、人工妊娠中絶するのか……。こうした決断を迫られるということも、事前によく考えたほうがいいかもしれません。
もしあなたが「高齢出産」のボーダーラインにあって、さらに出産を希望しているのであれば、妊娠前に自分の健康診断を受けておくとよいでしょう。自分の健康状態を把握しておくことで、妊娠後の不安のいくつかは減らすことができるはずです。
そして、そのときにはパートナーとよく話し合っておくことも大切。生まれてくる命を、どんなふうに受け止めるのか、お互いの気持ちを理解できるようになるといいですね。
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