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よく、妊婦さんは体を冷やしてはいけないといわれますよね。
妊娠すると特におなかを冷やさないために少し厚着になったり、季節によってはひざ掛けを利用したりする方が増えるように思います。一方、かなり大きなお腹の方の中にも、冬場にミニスカートをはいていたり、素足にサンダルで雨の中を歩いていたりする方もいて、本当はどうなの?と思うことはありませんか?今回は「妊娠中は体を冷やしてはいけない」という説の根拠について、お話をしたいと思います。
まず、妊娠中に体を冷やすとおこりやすいトラブルとして挙げられるのが、お腹のハリや手足のむくみ。
これらはきちんと体を温めていても妊娠中におこりやすい症状ですが、体が冷えているとさらにお腹のハリや手足のむくみが起こりやすくなります。頻回のハリは切迫流産などの心配がありますから。体をしっかり保温して出来るだけ起こさないようにしたいものです。また、特に下肢のむくみは足も重く、テンションが下がってしまいますよね。厚めの靴下やタイツなどでしっかり保温してあげましょう。
次に、陣痛への影響です。身体が冷えることで陣痛に大切な子宮の筋肉も冷えてしまい、きちんと動きにくくなってしまいます。ウォームアップをする前の体の筋肉と同じですね。赤ちゃんをスムーズに出産させるための有効な強い陣痛が起こりにくくなって、弱い陣痛が長く続く、いわゆる時間のかかる難産になりがちです。しかも、冷えると痛みを感じやすくなるということも言われていますので、ここも気になる点ですよね。
また、冷えによって腰痛や便秘が重くなってしまうということも言われています。
妊娠中の女性の体はホルモンの関係で冷えやすく、また最近では夏であってもクーラーの効いた部屋で過ごすことが多くなっています。また、おなかが重くなってくるとどうしても同じような姿勢でいることが増えたり、運動不足にもなりがちです。一枚カーディガンやタイツなどを着用したり、足湯や半身浴で体を温めることで、妊娠中の冷えによるトラブルを最小限にできたらいいですね。