産後の体の変化

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出産は、お母さんにとっても赤ちゃんにとっても大仕事です。自分ではなかなか自覚できませんが、体の中は大きく変化し、傷つき疲れています。

出産を終えたことで、ゆっくり時間をかけながら、体は自然に出産前の状態に戻ろうと回復していきますが、それに伴い産後の体にはいろいろな症状が表れます。お母さんに起こる産後の体の変化を見ていきましょう。

後陣痛

お腹の中で赤ちゃんは大きく成長します。それと同時にお母さんの子宮も大きく成長します。出産を終えると子宮は妊娠前の元の状態に戻ろうとしますが、この時それに伴う痛みが生じます。子宮を回復させるためには何より安静にすることが大切です。子宮の収縮は3〜4週間もすれば治まってきます。

乳房の変化

出産と同時に、お母さんの乳房も授乳のための準備に入ります。産後1日目から3日ごろに黄みを帯びた初乳というものが出始めます。初乳は赤ちゃんのために必要な免疫抗体や栄養がたくさん詰まっているので、赤ちゃんに初乳をあげるのは大切です。

体重の変化

妊娠から出産までで、多くの女性は10キロほど体重が増加します。そして、出産後、大きく突き出たお腹も元に戻っていきます。産後太りを気にする方も多いと思いますが、出産直後に減少する体重は、おおよそ5キロから6キロほどです。その後、赤ちゃんを守るためについていた皮下脂肪が徐々に減少していきます。

骨盤の歪み

産後、開いた骨盤をそのままにしておくと、産後太りを起こすことがあります。出産によって歪み、そして開いた骨盤をほったらかしにしておくと、開いた骨盤の上に余分な脂肪がつき、下半身太りしてしまいます。それを防ぐために、産後ベルトは有効なのです。

産後の骨盤矯正を行うのに最も効果的な時期は、産後2ヵ月から6ヵ月の間の4ヵ月間です。分娩時に最大に開きゆるんだ骨盤は、産後3〜4ヵ月をかけて、遅くとも6ヵ月くらいまでには、左右交互に少しずつ縮みながら元の状態に戻ります。

骨盤矯正を始める時期は、出産後早ければ早い方がいいかというと、そうではありません。赤ちゃんが出てきたにもかかわらず、まだぽっこりと出ているお腹に驚き、すぐにガードルなどでお腹を締めようとする方がいますが、本来骨盤の中に収まっているべき直腸・子宮・膀胱も一緒に押し下げられ、尿漏れや子宮脱を引き起こす危険性があるのでやめましょう。

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