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女性にとって人生の一大イベントである出産。 赤ちゃんが誕生する感動的な瞬間を心待ちにすると同時に「どのくらい痛むのかな」、「どんなふうに始まるのかな」、と不安を感じるのも出産ですよね。
いわゆるお産、医学用語でいうところの分娩は、赤ちゃんが産道を通って誕生する経膣分娩と、帝王切開の大きく2つに分かれます。
また、自然分娩という言葉がありますが、これは経膣分娩の中で自宅出産などの全く薬剤を使わないものを指したり、あるいは通常の病院での陣痛促進剤や鉗子を用いた出産も含めたり、定義がまちまちのようです。
また、無痛分娩も人気があり、一口に経膣分娩といっても現代のお産はバラエティーに富んでいます。
ただ、どの出産形式であっても、また、個人差が大きいものでもありますが、いざ出産となって慌てなくても済むように、どんな風にお産が始まって進んでいくのか、知って心の準備をしておくと安心です。
今回は日本のお産の8割前後を占めるという、経膣分娩の大まかな流れについてお話ししたいと思います。
予定日が近づくとみんなドキドキしてくるものですが、特に初産婦さんは気が気ではありませんよね。ただ、41週までは正期産ですし、初めての出産のときは遅れることがよくありますから、焦らずに陣痛を待ちましょう。
規則的な陣痛が起こるようになってから、子宮口が10㎝の全開大になるまでが第一分娩期。陣痛の終わりから次の陣痛の始まりまでが10分以内になったら、産院に連絡をして入院となるのが一般的ですが、妊婦さんや赤ちゃんの状況により別に指示がある場合はそれに従います。
この第一分娩期が一番長くて、平均でも10時間以上かかります。個人差も大きく数時間ですぐに全開大になったという人もいれば、24時間以上もかかったという方もいらっしゃいます。陣痛室で赤ちゃんをモニターしながら過ごします。
次が、いよいよ赤ちゃんの誕生となる第二分娩期です。
子宮が全開大になってから、赤ちゃんが娩出されるまでの時期を指します。分娩室で助産師さんの指示によっていきみます。所要時間は数時間程度が一つの目安になります。
最後、第三分娩期。
これは赤ちゃんが娩出されてから胎盤が出てくるまでを指します。軽い痛みを伴います。30分以内くらいで終わる例が多いようです。