妊娠月齢がすすむにつれて、どんどん大きくなっていくおなか。
赤ちゃんの成長がうれしい気持ちと同時に、妊娠中から産後までキレイで美しいボディをキープしたい!という思いも強まりますね。
気になる妊娠線のケアについて、助産師の先生にお聞きしました。
(公財)東京都助産師会館
八千代助産医院 院長
横塚 夏奈 先生
妊娠線ってなあに?
おなかの赤ちゃんの成長に応じて、妊婦さんのボディラインは大きく変化します。
その結果、肌が大きく引き伸ばされた状態になり、その伸びに皮膚がついていけずに裂けてしまう亀裂が「妊娠線」です。
妊娠線を100%防ぐ方法はありませんが、気をつけておきたいポイントをご紹介します。
妊娠線ケアのポイント
しっかり保湿
肌が柔軟でよく伸びる状態なら妊娠線はできにくく、逆に肌が硬く、伸びづらい状態はできやすくなります。肌を柔らかく、柔軟性がある状態に保つカギは、保湿。乾燥すると肌が硬くなり、弾力がなくなってしまうからです。しっかり保湿をすることで、よく伸びる、妊娠線のできにくい肌状態にすることができます。
おなかが大きくなる前から、
早めのケア
おなかが大きくなってからでは、肌はすでに引き伸ばされている状態。おなかが大きくなる前に、柔軟性のある肌にしておくことが重要です。妊娠初期、早い時期からのケアを心がけましょう。
おなかだけでなく、全身ケア
妊娠線ができるのはおなかだけではありません。全身の皮膚はつながっているため、おなかが大きくなることで他の部位の皮膚にも影響があり、乳腺の発達するバストや、脂肪がつく太ももやおしり、二の腕などにもできることがあります。
おなかだけでなく、全身を保湿ケアしましょう。
急な体重増加を避ける
急な体重増加は妊娠線のできやすい状況につながるおそれがあります。徐々に少しずつ引き伸ばされるよりも、急激な伸びの方が亀裂につながりやすいためです。体重増加は、2週間1kg以内にとどめるよう心がけましょう。
妊婦帯でおなかをささえる
おなかが大きくなり、前にせり出してくると、動くたびおなかの重みで皮膚が引っ張られます。妊婦帯でおなかを下からささえることで、おなかの重みによる負担をやわらげることができます。おなかをあたたかく保つためにも、妊娠初期から妊婦帯をつけるとよいですね。
おすすめのケア
肌があたたまっているおふろあがりのケアがおすすめです。
クリームを手に取り、あたたかい手でやさしくなでるようにケアしましょう。
おなかの赤ちゃんを思いながら、リラックスしてケアタイムを楽しんでください。
出産まで、毎日続けることが大切。
余裕がある時は胎動を感じながらゆっくりマッサージ、忙しい時はさっと手軽に、
状況に合わせて無理なく生活に取り入れるといいですね。
妊娠線ケア Q&A
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Q1
妊娠線ができやすい人はいる?
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A1
個人差がありますが、もともと体格が小さい妊婦さんは、身長が高い妊婦さんに比べておなかが前にせり出しやすく、皮膚が引っ張られやすいという意味でできやすいと言えるかもしれません。また肌が乾燥しがちな人もできやすいでしょう。
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Q2妊娠線ケアのアイテムを選ぶポイントは
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A2
妊娠期は、ホルモンバランスの影響もあって肌が敏感になったり、かゆみを感じたりすることがあります。妊娠前は肌トラブルがなかったという人でも、デリケートになりがちな時期ですので、スキンケアアイテムを選ぶ際は品質をしっかりチェックして。妊娠期の肌を考えてつくられているものがおすすめです。 おすすめのケアアイテムはこちら
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Q3妊娠線ができてしまったらどうすればいい?
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A3
残念ながら、できてしまった妊娠線は消えませんが、産後は白く、目立たなくなります。
どんなにケアしていてもできてしまう場合もありますから、あまり気にせず、おおらかに考えましょう。