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妊娠中に2人で気を付けたい行動と習慣。
日常・運動・お出かけシーン別に助産師が解説

あんな
妊娠中は普段の行動や習慣にも気を付けたいポイントがあるみたい。家事や運動、お出かけなど、ママ・パパに知っておいてほしいポイントやマタニティライフを快適に過ごすコツを、助産師さんに教えてもらったわよ!
これをちょっとだけ頭の隅に入れて、2人で妊娠生活を元気に楽しんでちょうだいね。
ソファに座るご夫婦

教えてくれたのはこの方

清水茜さん
清水茜さん (助産師)東京慈恵会医科大学附属病院の産科、NICU勤務や地域の産婦人科病院にて、妊娠・出産・母乳育児指導・NICUにおける母乳育児指導などに関わる。
現在は保健センターで妊婦向けに保健指導を行っている。自身も、二人の男子を子育て中。

日常編

寄り添って笑うご夫婦

まずは、普段生活する中で気を付けたいポイントをチェック。妊娠による身体の変化に伴い、ママとパパそれぞれが意識しておきたいポイントはあるのでしょうか?さっそく、詳しく教えてもらいましょう。

妊娠中の冷え対策は万全に。ママは服装やお風呂で身体を温めて

普段の生活で意識してほしいのが“冷え”予防。
ママの身体は、妊娠によるホルモンの影響で冷えやすくなっています。冷えは自律神経の乱れ、頭痛や倦怠感などさまざまなマイナートラブルの原因になりますので、日ごろから身体を温めるように意識することが大切です。

服装選びの際は、“首”の付く場所(首・手首・足首)を温める工夫をしましょう。
実は、冬よりも、薄着になる夏のほうが身体は冷えていることが多いそう。夏でも、ストールや薄いカーディガン、靴下、夏用のレッグウォーマーなどを使って対策を取りましょう。腹帯を着用してお腹を温める、保温性に優れているシルク素材のものを取り入れるのもおすすめです。

また、お風呂はシャワーだけで済まさず、ぬるめのお湯にゆっくり浸かりましょう。
湯船の中で足先から太ももまでをマッサージしたり、内くるぶしから指4本分ほど上にある三陰交(さんいんこう)というツボを押すと、血行がよくなり効果的です。シャワーのみの日は、熱めのお湯で足浴をして身体を温めるのもいいですね。(清水さん)

2人で家事分担を見直して、妊娠中の身体の負担を減らす工夫を

ママは重いものを持つ、力仕事など、身体に負担がかかる作業には注意しましょう。妊娠中はホルモンの影響で骨と骨の継ぎ目や関節がゆるくなり、骨盤周りがゆがむことで腰痛を起こしやすくなります。
また、お腹に圧が頻繁にかかると子宮の血流量が低下し、お腹の張りが増えてしまう場合もあるのです。

日常生活に欠かせない家事も、工夫次第でママの負担を減らすことが可能です。買い物なら、一度に買う量を少量にする、リュックやカートを使う、ネットで購入するなどをすれば、重い荷物を持ち歩く負担が減らせますよね。

また、家事の分担は改めて2人で話し合っておきましょう。たとえば、洗濯物の場合、ママは洗濯機を回す・洗濯物をたたむ、パパは洗濯物を干す・取り込むというように、ママはなるべく身体への負担が少ない作業を担当しましょう。しゃがむ・かがむ姿勢になる、お風呂やトイレ掃除はパパ担当にしておくと安心です。(清水さん)

車の運転・自転車は大丈夫? 妊娠中の注意点

妊娠中の車・自転車の運転に問題はありませんが、今まで以上に注意が必要です。それは、特に妊娠初期のママは、自律神経の乱れにより判断能力が低下したり、眠気が増すことがあるからです。今まで以上に安全を意識しつつ、時間に余裕を持ち、車通りの少ない道を選ぶなどして事故予防を徹底しましょう。また、妊娠後期になりお腹が大きくなってきたら、操縦に支障が出てくるため、ママだけでお出かけする場合は、車以外の移動手段を検討してくださいね。

公共交通機関を使って移動するときは、ラッシュ時の押し出しによる転倒や満員電車での圧迫には注意が必要です。ママ1人の時はもちろん、パパと一緒の日も、出来るかぎり混雑している時間は避けるように調整しましょう。(清水さん)

運動・ストレッチ編

ヨガマットを持つ妊婦さん

続いてレクチャーしてもらうのは、運動について。普段から運動をしていた人はもちろん、妊娠をきっかけに身体を動かして体力づくりや気分転換したいというママもいるのでは?助産師さんにポイントを教えてもらいましょう。

身体も心もリフレッシュ。運動は、医師・助産師へ相談してから

20週前後の安定期と呼ばれる時期に入ると、適度な運動が大切になってきます。運動やストレッチには、血流が良くなり気持ちが前向きになる、リフレッシュできる、深い眠りにつきやすくなるなどうれしい効果がたくさん。さらには、骨盤のゆがみを矯正したり骨盤周りの筋肉を引き締めることで、腰痛の予防・改善も期待できます。

ただし、妊娠期間中を通して呼吸が乱れるような激しい運動はNG。じわっと汗が出る程度の、有酸素運動を行いましょう。
ヨガやエクササイズなどは、マタニティ用のプログラムを取り入れるのがいいですね。ママとパパとで定期的にウォーキングを楽しむようにすることも、運動不足解消につながります。

ただ、身体の状況は人によって様々なので、事前に医師や看護師に確認して、専門家の指導のもと無理のない範囲で楽しんでくださいね。(清水さん)

肩や背中のコリには、毎日のストレッチがおすすめ

運動まではちょっと……という方は、ストレッチも◎。妊娠中は肩や背中のコリ、むくみに悩むママも多いので、身体を伸ばしてコリをほぐすことができるストレッチは手軽でおすすめです。

具体的には、コリやむくみが溜まりやすい股関節や骨盤周り、ふくらはぎやアキレス腱、肩や肩甲骨周りをじっくり伸ばしてあげましょう。ストレッチは、毎日コツコツ続けた方が効果的。妊娠をきっかけに、ママとパパとでストレッチの時間をとってみてはいかがでしょうか。日々のプチリフレッシュにもなり、リラックスできるはずですよ。(清水さん)

旅行・お出かけ編

浴衣で談話する夫婦

最後は、気になるお出かけや外出について。妊娠中に2人でゆっくり旅行にいきたい、思い出を作りたいと思う人も多いはず。安心して、楽しくお出かけするためのポイントをチェックしていきましょう。

行き先や移動手段は、ママの身体に負担が少ない選択を

実は妊娠中の旅行は、あまりおすすめできません。それは、もし旅行先で、ママの身体にトラブルが起きた場合、かかりつけの病院もすぐに対応できず、旅先でかかった病院も、今までの経過を知らないため、正しい判断ができないからです。

とはいえ、パパや家族、友人との思い出作りにと計画する場合は、必ず事前に医師や助産師へ相談をしましょう。ママの身体の負担を考慮すると近場がベターですが、遠方へ行きたい場合は、旅行先にある病院を必ずリサーチしておきましょう。大きな病院が近くにある地域が安心です。

また、旅行中は余裕のあるスケジュールを組み、移動の際もこまめな休憩を考慮したスケジュールに。体調に合わせていつでも予定を変更できるようなプランが安心ですね。母子手帳は忘れずに持参しましょう。(清水さん)

近所の散歩も気分転換に。ママとパパ2人の時間も楽しんで

遠出をしなくても、体調がいい日は、これからの生活をシミュレーションしながら、2人で家の周りを散策するのもおすすめです。

たとえば、自治体からもらえる子育て情報を参考に公園や児童館などの施設を調べ、お散歩がてら見に行ってみましょう。「ここはパパと赤ちゃんだけでも行きやすいね」「お散歩コースは、この道が広くて安心だね」と想像してみたり、近所のカフェやお店に入って赤ちゃん連れがOKかリサーチしてみるのもいいですね。2人で近所のスポットをチェックして、赤ちゃんが産まれた後の生活をイメージしておきましょう。(清水さん)

快適な生活リズムを見つけて、マタニティライフを楽しんで

清水茜さん (助産師)
清水さん妊娠中も気を付けるポイントを意識しながら、日常生活や運動、お出かけも自分たちのペースで楽しめることがわかりましたね。ママとパパ2人にとって心地よい生活リズムやスタイルを見つけていきながら、穏やかなマタニティライフを過ごしてくださいね。
あんな

ママとパパが穏やかに過ごせると、赤ちゃんも安心してお腹で成長してくれるはずよ~。無理をせず、心や身体がリフレッシュできる方法を取り入れながら、今の生活を満喫してちょうだいね!

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