Lesson 7 もしかして妊娠!?妊娠の初期サインとは?

赤ちゃんができたら、どんなことで気付くのでしょう? また妊娠が判明したら、まずは何をするべき?
妊娠初期のキホン知識を、 産婦人科医・鈴木先生に教えていただきました。

Part1 妊娠を知らせる兆候

妊娠が判明するのはほとんどの場合、妊娠2~3ヵ月の初めでしょう。
妊娠2ヵ月(妊娠4~7週)になると、“もしかして妊娠!?”と思う兆候が現れ始めます。 代表的なのが月経の遅れです。月経周期が規則的な人は、4~5日遅れたら妊娠の可能性を考えてください。

また早い人では、妊娠4~6週頃につわりが始まります。
つわりは、1.朝、起きたときに吐き気を感じる、2.お腹がすくと気持ちが悪くなる、3.食べ物の好みが変わる、4.臭いに敏感になる、5.だるい‐‐など、人によってさまざまです。最初はつわりだと思わずに、疲労や体調不良と勘違いする人もいます。妊娠の可能性がある方は、薬や栄養ドリンクなどを飲む前に、市販の妊娠検査薬などで妊娠していないか確かめてください。 基礎体温を記録している人は、高温期が14日以上経っても終わらない場合、妊娠を疑ったほうがいいでしょう。

妊娠3ヵ月(妊娠8~11週)になると、お腹はまだふっくらしないものの、乳房に張りを感じたり、乳輪の色が濃くなる人もいます。 つわりも、1.吐き気や嘔吐で何も食べられない、2.人混みに行くと気分が悪くなる、3.何か食べていないと、すぐに気持ちが悪くなるなど、症状がひどくなることがあります。 ただし、つわりがほとんどない人もいます。

Part2 妊娠!? と思ったら、早めに産婦人科へ

妊娠が疑われる方は、出来るだけ早く産婦人科を受診しましょう。
産婦人科によっては、分娩を扱わない病院や無痛分娩のような特殊なお産ができない産院もあります。また分娩費用は産院によって異なるなど、それぞれの産院に特色があるため「こんなはずでは…」と後悔しないためにもリサーチは必須です。

できたら妊娠前から、産婦人科情報を集めておくと、いざというときに慌てません。
検査の結果、妊娠が判明したら、妊婦健診に定期的に通ってください。

妊婦健診では、1.貧血や感染症の抗体などを調べる血液検査をはじめ、2.血圧の測定、3.尿の中のタンパクや糖の異常を調べる尿検査、4.子宮頸管や子宮口、膣の様子などをチェックする内診、5.超音波ドップラーや超音波検査で、胎児心拍の確認などを行います。

妊婦健診は、産院によって多少異なりますが、妊娠6ヵ月(妊娠23週頃)までは4週に1回。妊娠7ヵ月(妊娠24週頃)~9ヵ月(妊娠35週頃)は2週に1回。妊娠10ヵ月(妊娠36週以降)は1週に1回行います。

Part3 妊娠初期の注意点

とくに異常がなくても妊娠5ヵ月(妊娠16~19週)の安定期に入るまでは、無理は禁物です。1.重い荷物を持たない、2.靴はローヒールにして転ばないようにする、3.激しい運動は避けるなど注意して、お腹の中の赤ちゃんを守ってください。

妊娠がわかったら、お酒、タバコはもちろん厳禁です! またレントゲンなどのX線検査も避けてください。とくに妊娠初期の器官形成期に子宮にX線を浴びると、お腹の中の赤ちゃんに影響を与える恐れがあります。

妊娠2~3ヵ月頃は、お腹も目立たず、胎動もないため、“妊娠している”実感がわきにくいでしょう。

しかし妊娠4週になると、お腹の中の赤ちゃんには中枢神経と心臓ができ始めます。また妊娠6週になると超音波検査で、胎児心拍(心臓の動き)が確認できるようになり、妊娠7~8週頃には心臓が4室に分かれ、肝臓、胃、腎臓など、ほとんどの内臓の形ができ始めます。

さらに妊娠8~11週になると、胴や手足がハッキリして3頭身に近付き、鼻がわかるなど顔立ちがしっかりし始めます。

妊娠2ヵ月の赤ちゃんはわずか4g程ですが、それが1ヵ月後には約20gになり、予定日の頃には約3,000gにまで成長します。

お腹の赤ちゃんは、誕生に向けて日々着々と準備を進めているのです。

取材協力/葛飾赤十字産院(東京都葛飾区)

産婦人科・小児科を併設し、安全・快適な医療を目指す。産婦人科外来のほかに、“自分らしいお産” をサポートする助産師外来やマタニティヨガ、マタニティビクス、双子妊娠のためのツインクラスなど各種教室を開催するなど、幅広いサービスが妊婦さんから好評!

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