なかなか眠れない……妊娠中の不眠。
そんな時の対策方法って?
- 今回のテーマは「睡眠」よ〜。妊娠すると、体の変化によって眠れない妊婦さんも多いみたい。おなかの赤ちゃんはもちろん、ママの健康のためにも睡眠はとっても大切。だからこそ、妊娠中の睡眠トラブルや、心地よく眠るためのコツなど、いろいろと助産師さんに教えてもらったわ〜。
教えてくれたのはこの方
- 坂田陽子さん(看護師、助産師)葛飾赤十字産院、愛育病院、聖母病院のNICU・産婦人科に勤務、延べ3000人以上の母児のケアを行う。その後、都内の産婦人科病院で師長を経験。現在は東京で「すみれ出張助産院」を開業している。
HP: https://sumire-josanin.com/
なかなか眠れない!?
半数近くが妊娠中、不眠に悩んだ!
子どものいる先輩ママたち278名に、「妊娠中の不眠」についてのアンケートを実施したところ、半数近くが「不眠に悩んだことがある」と回答。「妊娠後期に腰痛がひどく、おなかも大きかったために寝返りもなかなかできず、睡眠不足でした」(42才/事物流系)、「後期になって足がつったりトイレが近くなったりしたので、なかなか寝つけなかった」(31才/パート)など身体的な要因から、「妊娠・出産のいろいろなことが不安で熟睡できなかった」(21才/主婦)、「初産の時は、子どもが無事に産まれてくるか、出産の痛みに耐えられるかどうかなど、すべてが不安になりなかなか寝つけなかった」(41才/パート)など精神的ストレスからくるものまで、不眠の理由はさまざまなようです。
そもそも妊婦さんは「不眠」になりやすい?
先輩ママたちも悩まされた「妊娠中の不眠」。そもそも、妊娠中は不眠になりやすいのでしょうか。助産師の坂田さんによると、不眠の原因には以下の妊娠における3つの変化が影響しているのだそう。
1.ホルモンバランスの変化
妊娠すると、ホルモンバランスが大きく変化します。特に妊娠初期は、プロゲステロンというホルモンが多く分泌されて基礎体温が上がり、寝苦しく感じたり、寝つきが悪くなったりすることがあります。
2.体の変化
おなかが大きくなってくると、仰向けでは眠れなくなったり、寝返りをすることも大変です。そのため、夜眠れたとしても、中途覚醒が多くなってしまいます。また、大きなおなかに膀胱が圧迫されて頻尿になったり、腰や下半身に負担がかかり腰痛やむくみ・こむら返りなどのマイナートラブルが起こりやすくなったりします。そのようなマイナートラブルから質の良い睡眠をとれないことも多いです。
3.精神面の変化
妊娠中は流産や早産の心配、赤ちゃんが元気かどうかなど、出産や育児に対する不安や緊張を感じやすいです。また、大きくなったおなかによって思うように動けず、ストレスを感じることも。そういった不安や緊張・ストレスから不眠になることもあります。
妊娠時期によって「睡眠」への悩みは変化する!?
睡眠の悩みは、妊娠初期から、中期、後期、そして産後まで、時期によって変化するみたい。では、それぞれの時期にどのような悩みが出てくるのか、坂田さんに解説してもらいました。
助産師さんが教える!
妊娠中の不眠対策&パートナーのサポート
質のよい睡眠がとれないと、さらにストレスがたまり、ママにもおなかの赤ちゃんにも悪影響です。そこで、坂田さんが教える不眠対策を3つ紹介します。
1.自分に合った適度な運動
妊娠すると、流産や早産などを心配して安静にしてしまい、運動不足になる方もいます。この活動量不足が夜間に眠れなくなる原因のことも。妊娠中の激しい運動はNGですが、医師に禁止されていないようなら、日中に散歩をしたり、ヨガなど軽い運動を日常に取り入れたりしましょう。産院でマタニティヨガやエクササイズのクラスを行っていることもあるので、ぜひ情報収集してみてください。出産や育児は体力を使うので、適度な運動は体力を維持するためにもおすすめです。
2.寝る前のスマホやパソコンを避ける
妊娠中は調べたいことも多く、ベッドの中でも携帯やPCで検索しがちですが、寝る前にはできるだけスマホやパソコンの画面を見ないように心がけたいですね。
3.朝の決まった時間にカーテンを開け、太陽の光を浴びる
夜になかなか寝つけず、日中昼寝をしてしまい、昼夜逆転してしまう妊婦さんもいます。体内時計を整えるためにも、毎朝同じ時間に太陽の光を浴びるようにしましょう。
さらに、パートナーがママのためにできるサポートについても、坂田さんに教えてもらいました。
●話を聞く
不眠の原因となる不安や緊張・ストレスは、身近な存在であるパートナーに話を聞いてもらうことで自分の考えの整理ができたり、心が軽くなったりして解消されることも多いです。パートナーとの関係も深まり、「1人で抱え込まなくていいんだ」「一緒に乗り越えていける」と感じ、ママは安心して妊娠期間を過ごせたり、出産や育児へ前向きな気持ちになれます。
●腰や足のマッサージ
おなかが大きくなってくると、腰痛や足のむくみ・こむら返りなどの悩みが増えていきます。眠る前に、パートナーの大きな温かい手で腰や足のマッサージをしてもらうだけでも痛みや体の疲れが和らぎ、眠りやすくなります。また、手を握ってもらったり、おなかを触ってもらうだけでも、安心しリラックスすることができます。
●夜の家事を担当する
夕食作り・食事の後片付け・お風呂の準備・洗濯物畳みなど、夜もやらなければいけない家事が続きます。しかし、眠る前まで慌ただしく過ごしているとリラックスできず、眠るモードになりません。就寝前はゆったり過ごすためにも、パートナーが積極的に家事を担当し、ママの負担を減らしてあげてほしいです。
妊娠中も心地よく眠るためのコツを教えて!
では、心地よく眠るコツはあるのでしょうか?今日から実践できる「質の良い眠り」のためのヒントを5つ、坂田さんに紹介してもらいました。
「寝なきゃ」と焦らず、マイペース&リラックスしながら夜を過ごしてみて!
- あんな
睡眠不足はただでさえ健康を損ないやすいからこそ、妊娠中のママはおなかの赤ちゃんのためにもしっかり眠りたいもの。でも、「寝なきゃ」と焦ると余計に眠れなくなることもあるわよね。今日紹介したヒントやアドバイスを参考にしつつ、自分なりにリラックスできることをぜひ見つけてね〜!