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ママとパパ二人でチェック!
妊婦健診〜出産まで通う病院選びのポイント

あんな
妊娠したらまずチェックしておきたいのが、妊婦健診から出産まで通う病院について。ママとお腹の中の赤ちゃんの健康状態を確認してもらい、安心して出産を迎えるためにも、ママはもちろんパパも納得できる場所を選びたいわよね。
今回は、病院の種類や選ぶ際のポイントを助産師さんに教えてもらったわ〜。
眠る赤ちゃん

妊婦健診は約14回。頻度は週数によって異なる

妊婦健診を受けるママとパパ

妊婦健診は、妊娠初期から23週までは4週間に1回、24週から35週までは2週間に1回、36週から1週間に1回の頻度での受診が勧められています。そのため、8〜10週あたりで妊婦健診が始まった場合、合計14回ほど受診することになります。ただし、健診の内容によってこの頻度より多くなる場合もありますので、医師の指示に従いましょう。

健診をする病院を途中で変更することも可能ですが、「かかりたい病院に事情を説明し、転院を受け入れてもらえるかを確認する」「現在通っている病院に、転院先での受診日までに紹介状(診療情報提供書)を用意してもらう」などの手続きが必要です。また、分娩先の病院を途中で変えたいとなった時、分娩制限を設けていて受け入れが難しい場合もあるので、その点にも注意しておきたいもの。

妊娠中はママの体調が安定せず、通常時のように動くのは難しい場合も。病院変更の手続きは労力がいるからこそ、病院を選ぶ際には、ママとパパでしっかり相談して決めましょう。(清水さん)

妊婦健診〜出産までの病院選びは、主に3パターン

病院の選び方は、大きく分けて「妊婦健診〜出産まで同じ病院で行う」「妊婦健診と出産する病院を変える」「里帰り出産をする」の3パターンがあります。それぞれの特徴を清水さんに解説してもらいました。

パターン1)妊婦健診〜出産まで同じ病院で行う

一貫して同じ病院で行うことで、医師や助産師と関係性を深められ、安心して出産に臨めるのがメリットです。また、ちょっとした質問や困りごとがあった場合、信頼関係がある医師や助産師には相談しやすいですよね。医療者側も妊娠初期からの経過をしっかり追えるので、ママやパパのパーソナリティに合った関わり方ができます。

パターン2)妊婦健診と出産する病院を変える

妊婦健診を受けている病院が分娩を請け負っていない場合は、32〜34週で分娩予定の病院に転院します。近年は、オープン・セミオープンシステムと呼ばれる、医療機関同士が連携を取り「健診は自宅近くのクリニック、分娩は大きい病院で」という形式を採用している病院も。この場合は医療機関同士で統一の連携システムを使って患者さんの情報を細かく共有できます。

一方、なんらかの事情で分娩病院を変える時は、紹介状(診療情報提供書)で情報共有がなされますが、そこに反映されていない情報は自分で伝える必要があります。分娩に対する想いや配慮してもらいたい事柄などがある場合は、健診時にきちんと伝えましょう。

パターン3)里帰り出産をする

里帰り出産も、流れは紹介状のみで情報共有をする形で分娩先に転院します。多くの方が32〜34週に里帰り先の病院で健診がありますので、妊娠20週後半ごろを目安に、早めに里帰りの準備を始めるとよいですね。

この場合のパパの動き方としては、「出産が近くなったら里帰り先に帰る」「陣痛が来た時に駆けつける」などがあります。まずは、ママとどのように出産時や産後の生活を過ごしたいか、話し合いましょう。最近では、産後パパ育休や育児休業を利用する、職場と相談してリモートワークを活用するなど、ママと赤ちゃんの退院後も里帰り先で一緒に過ごすパパも増えているようです。

個人病院に、総合病院、助産院・・・それぞれの特徴は?

分娩を取り扱う医療機関にも、大きな総合病院からアットホームな助産院まで、さまざまな種類があります。清水さん曰く「環境変化に伴い、出産や入院中の制限がある場合もあります。そのため、立ち会い出産ができる病院や、面会制限が少ない病院を優先的に選ぶ方もいらっしゃいます」とのこと。それぞれの特徴を知って、選ぶ際の参考にしてみてください。

●総合病院

大まかに、院内にNICU(新生児集中治療管理室)がある周産期センターと、小児科を併設しているような総合病院とに分けられます。妊娠中・出産時にママや赤ちゃんに異常があった場合に対応できる設備が整っていることが特徴ですが、状況によって転院が必要になることもあります。

また、主治医制をとっているかは病院によって異なり、多くの医師が健診や分娩を担当するので毎回担当する医師が違う場合も。「合わないな」と感じた時に別の医師に診てもらうことができるのもメリットの1つです。

●個人病院

1人の医師がメインで健診・分娩を担当していることが多く、非常勤の医師と協力して運営しているところもあります。信頼できる医師に一貫して妊娠から分娩までを担当してもらえることは安心できるポイントですよね。また、コロナ禍でも立ち会い出産を条件付きで行っているところもあります。

●助産院

助産師により出産を取り扱う助産院はアットホームな雰囲気で、好きな体位での出産や、家族の立ち会い出産が可能な場合が多いですが、施設によって違いますので事前に確認しておきましょう。

医療行為ができないので、正常な出産のみ取り扱うことができます。医療施設と連携していて、妊婦健診は両方の施設で行う必要があり(助産院における妊婦健診は最大9回まで)、助産院での出産が可能かは連携施設の医師の判断も必要です。

助産師が詳しく解説!なにをポイントに選べばいい?

指を握る赤ちゃん

妊娠中は、経過が順調でも、なにが起こるかわからないもの。ですから、「自宅から通いやすく、緊急時にすぐに行ける距離であること」は重視したいポイントの1つ。できれば車で30分以内の場所がおすすめです。ほかにも、ママとパパで事前に確認し、お互いの希望を含めて話し合っておくとよいですね。

選び方のポイントの一部をご紹介します。

●費用
(出産育児一時金を利用後、持ち出しになる料金はいくらになるか)
●分娩方法
(無痛・和痛分娩、フリースタイルなど希望の分娩スタイルが可能か)
●個室や大部屋、母子同室の有無
●食事内容
(産後のママの楽しみは、大切です!)
●立ち会い分娩や家族の宿泊の可否
●両親学級や、出産のための準備クラスの開催状況
●緊急時の対応可否
(持病がある方、ハイリスク分娩になる可能性のある方は高次病院※を選ぶなど)

※高次病院とは、高度な検査機器を持った、専門的な治療が可能な医療機関を指します。

\先輩ママ・パパはこうやって決めました/

実際のママ・パパはどのようなポイントで選んだのでしょうか?その一部を紹介しますので、病院選びの参考にしてみてくださいね。

◆総合病院

「無痛分娩が可能なところで、自宅から近いところを選んだ」(30代/パパ)
「妊婦健診からずっと同じところなので、出産も同じ病院がいいと思った」(40代/ママ)

◆個人病院

「産後のケアが充実していて食事やエステサービスなど、至れり尽くせりで最高でした」(40代/ママ)
「立ち会い出産ができること、食事が良いことを重視。実際に利用して満足でした」(40代/パパ)

◆助産院

「ケアが丁寧で安心でき、信頼できる実績があった。また自宅から近くて通いやすかった」(40代/ママ)
「アットホームな雰囲気でリラックスできることを大切にしたかったから」(40代/パパ)

ママとパパの気持ちを大切に。安心できる病院選びを

妊娠・出産を安心して過ごすために病院選びはとても大切です。まずは現実的に通える範囲で病院をピックアップし、二人がなにを重視して出産に臨みたいかを考えながら希望に沿ったところを選んでいきましょう。大切なのは医師や助産師とコミュニケーションをとって主体的な出産ができることです。わからないことや不安なことは、遠慮せずどんどん質問して納得のいく出産を迎えましょう。(清水さん)

情報収集は早めがおすすめよ〜

あんな
あんな

妊婦健診〜出産までの病院選びについて、チェックしておくべきポイントがいろいろとあったわね〜。分娩制限など途中の変更が難しい場合もあるみたいだから、情報収集は早めにしておきたいところ。二人で話し合って、納得のいく病院を選んでちょうだいね〜!

監修者プロフィール

清水茜さん
清水茜さん(助産師)東京慈恵会医科大学附属病院の産科、NICU勤務や地域の産婦人科病院にて、妊娠・出産・母乳育児指導・NICUにおける母乳育児指導などに関わる。現在は保健センターで妊婦向けに保健指導を行っている。自身も、二人の男子を子育て中。

アンケート出典元
マイナビ子育て、マイナビニュース調べ「妊婦健診・出産時の病院選びに関するアンケート」
2023年1月実施 20〜40代のママ・パパ300名

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