産婦人科医が教える!知っておきたい体と栄養の話

マイナートラブル別食べ方のポイント&
産後の食事ために今すぐ準備したいこと
妊娠後期のお悩みに合わせた食べ方をチェック
おなかが大きくなってくると、マイナートラブルが増えます。予防・改善に役立つ食事のコツを紹介します。
後期つわり
消化のよいメニューを選んで。胃もたれなどで一度に量を食べられない場合は、回数を増やして少しずつ食べても。就寝中は内臓の働きが低下するので、ボリュームのある食事は日中に済ませましょう。
便秘
納豆、塩麹、みそ、ヨーグルト、甘酒など発酵食品が効果的。腸内の善玉菌のエサとなる食物繊維と一緒にとると相乗効果があります。
貧血
鉄剤を処方されていても食品から鉄分を積極的にとりましょう。鉄分が豊富に含まれているのは、赤身肉、レバー、カツオなど、赤い色味の肉・魚やあさり、しじみ。クエン酸と一緒にとると鉄の吸収率がアップします。
むくみ
余分なナトリウム・水分を排出する作用のあるカリウムを摂取しましょう。アボカド、果物類(キウイフルーツ、りんご、バナナ、いちごなど)、ナッツ類、豆類、きのこ類、海藻類に多く含まれます。たんぱく質にも同様の作用があるのでしっかりとりましょう。
妊娠高血圧症候群予防のために減塩を
塩分のとり過ぎは「妊娠高血圧症候群」の原因になるので減塩を心がけて予防を。減塩調味料を使うほか、塩味調味料の代わりに薬味やハーブ、スパイスを活用するとおいしく減塩できます。
産後の食事のために宅配サービスを要チェック
産後は食品宅配サービスを使うと便利です。時間のある今のうちに、ネットスーパーや宅食サービスをいろいろ試して、使い勝手のいいところを見つけておくと◎。また、産後、実家や家族のサポートを予定している人でも、万が一に備えて家事育児支援サービスを調べておくと安心です。いざというときに頼れる環境を整えておきましょう。
高杉絵理
助産師
看護師、助産師、保健師の資格を取得。国際ラクテーションコンサルタント。総合周産期母子医療センターの産科やNICU、産科クリニックで経験を積む。現在は世田谷区の保健センターで妊婦さんやママたちの相談業務に携わる。助産師にオンラインで相談できる「助産師サロン」も運営。自身も2児の母として育児に奮闘中。
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