もうそろそろ離乳食の準備をしなくちゃとなったとき、
何をするの?なにが道具で必要なの?ってわからないことだらけ。
少しずつ準備をすれば大丈夫。
数ヵ月の離乳食期を赤ちゃんと楽しく過ごしましょう。
離乳食って?
離乳食とは、母乳やミルクを飲むことしか
知らなかった赤ちゃんが、「食べる」ことを覚え、
食事から栄養をとれるようになっていく過程の食事。
その練習期間に赤ちゃんが食べるのが離乳食です。
食事の量や調理方法は月齢を目安としていますが、
赤ちゃんの成長に合わせて進めながら、
親子でお食事タイムを楽しんでください。
離乳食を作るのに
専用の道具ってあるの?
離乳食作りの専用の道具として
売られているものもありますが、
もちろん一般の調理器具でも問題ないです。
ですが、離乳食を作るのにあると便利な
調理道具がありますので、
自分に合った調理器具を選んでくださいね。
離乳食ってどうやって作るの?
離乳食作り
原則加熱調理
原則、加熱調理となります。食材をすりつぶしたとろとろの滑らかな状態を作るため、茹でたり煮たりします。電子レンジで調理OKな食材もあります。
ただし、あくをとるために茹でたほうが良い食材もあるので確認が必要です。
味付けについて、最初は調味料を使わず、素材そのままで構いません。または、お出汁で味付けをすると、少し食べにくい素材が食べやすくなったりすることがあります。調味料を使っていなければすりつぶしたものは赤ちゃん用、そうでないものは大人用とすることもできます。
食材の固さや大きさは
赤ちゃんの成長に合わせて調理
離乳食がはじまるまでは液体しか口にしたことがない赤ちゃん。離乳食を始める最初は舌でゴックンと飲みこめるよう、なめらかにした状態(ヨーグルト、ポタージュ状)にするため、裏ごしをします。ブレンダーなどで調理した後も野菜の繊維を取り除くため、裏ごしすることをお勧めします。
食材の固さや大きさの見本にもなりますので、ベビーフードなども上手に活用してみてください。
徐々に舌でつぶせる固さや、歯ぐきでつぶせる固さの調理に代わっていきます。色々な味や舌ざわりを楽しく食べられるように、赤ちゃんの様子を見て固さを調整しながら調理をしてくださいね。
離乳食の保存
食べる量は、離乳初期は1日1回程度ですが、少しずつ1日で食べる回数も増えていきます。赤ちゃんの食欲や発達に応じて、調整します。
1日2、3回の食事になると毎回作るのも大変となるので作り置きすることも可能です。作り置きをする場合は冷蔵保存や冷凍保存をしてください。清潔なスプーンであらかじめ取り分けて頂くなど、衛生面に気を付けて保管しましょう。ただし、食べ残しは保存せず処分しましょう。小分けに保存すると使う分だけ解凍して使えて便利ですよ。解凍方法は鍋で再加熱や電子レンジで中まで十分に加熱してください。
調理や保存は自分に合ったやり方を探してくださいね。
衛生面
赤ちゃんのおなかはデリケート。食材は新鮮なものを選びましょう。調理器具や食器はよく洗って清潔を心がけましょう。洗剤は哺乳ぴんや野菜が洗える洗剤を使ってもよいと思います。調理前はしっかり手洗いをお忘れなく。また、忘れがちなのはふきんと食器用スポンジ。雑菌が繁殖しないよう洗って、水分を切り、乾燥しやすいところに置くようにしましょう。
野菜や果物の表面の衛生面が気になる方は、お野菜なども洗える洗剤があるので、記載されている用途を確認してみてくださいね。
離乳食を食べるのに
専用の食器って必要?
案外準備を忘れてしまいがちなのは赤ちゃんがお食事するためのスプーン。母乳やミルクを飲むためのお口の動きしか知らない赤ちゃんはお口の動きも練習が必要なんです。離乳は、「食べる」動きの練習期間。赤ちゃんの口の発達に合わせて、「食べる」を促してあげることが大切です。
離乳初期から自分で飲む練習をはじめる赤ちゃんも多いと思います。ストローで飲み物を吸う練習に赤ちゃん向けのカップもあるので探してみてください。
離乳食を食べる時に案外大変なのはエプロン。赤ちゃんにとって固かったり、重かったりして着けたがらなかったり、形状も袖があったり、食べこぼしポケットがあったりと様々です。形や素材など赤ちゃんのその時にあったものを選んであげてください。
離乳食と母乳の関係は
どうなるの?
離乳食をはじめたころはまだまだ母乳からの栄養補給がメインになります。成長に合わせて必要なエネルギー量も増えていきます。それに伴い食事から栄養摂取する割合が増えていきます。食事の量や回数も成長によって個人差があるかと思います。
月齢別の情報は赤ちゃんの平均的な成長をもとに目安として書かれていることが多いので、月齢にとらわれず、日々の赤ちゃんの成長をみて離乳食の回数や量を調整してくださいね。
離乳食の量や回数を増やしていき、様子を見ながら母乳量を調整してみてください。
出展元:WHO 補完食「母乳で育っている子どもの家庭の食事」
アレルギーが気になるけど
どうしたらいいの?
医師からの指示がないにもかかわらず、アレルギーを気にしすぎて食事からエネルギーを摂取できなくなってしまうと赤ちゃんの成長に影響が出てしまいます。バランスの良い食事を心がけ、初めての食べ物を与えるときは、赤ちゃんの体調がよいときに食材をよく加熱して、少量を与えて様子をみましょう。
乳児期のアトピー性皮膚炎が食物アレルギーリスクを高めるともいわれているため、生後1、2カ月から保湿を行うことで、食物アレルギーの予防につながるともいわれています。保湿ケアも忘れずに行いましょう。
食事の際はお口の周りにワセリンを塗っておくことで肌に食事がつきにくくなり、お肌が荒れる予防になります。湿疹や嘔吐下痢など気になる症状があったら医療機関の診断を受けてください。
歯みがきって必要?
しっかりかむことを覚えるために、とても大切な乳歯。赤ちゃんが歯みがきを嫌いにならないためには早期から歯みがきや歯ブラシに慣れることが重要です。歯が生える前から乳歯ケアをはじめましょう。
★歯ぐきマッサージって知っていますか?詳しくは「乳歯ケアお手入れの基礎知識」を確認してくださいね。
食事をおいしく楽しく!
大人が好き嫌いがあったり、食べる量に
差があるように赤ちゃんにも個人差があります。
食べたくない日もあれば
いっぱい食べたい日もある。
様子を見ながら家族みんなで
お食事を楽しんでくださいね。
食事を作るのも食べるのも楽しんで!
監 修
川口 由美子 先生
(管理栄養士/母子栄養指導士)
プロフィール
一般社団法人母子栄養協会 代表理事
女子栄養大学 生涯学習講師。大学時に小児栄養学を学んだのち、育児用品メーカーでベビーフード開発を経て栄養相談、離乳食レシピ執筆、講演会に携わる。2児の母。現在は、母子栄養協会にて離乳食アドバイザー®他、専門家を養成している。
一般社団法人母子栄養協会HP
https://boshieiyou.org/