輪ゴムをはめたような、娘のむっちりした腕。
ぷにぷにと触ってみるのはもちろん、眺めているだけでも楽しい。そして、しあわせ。
生まれてすぐ保育器に入った娘。当時は、「大きく産んであげられなくてごめんね」と、自分を責めてばかりの日々だった。しばらく病院にさく母乳を届けていたあの頃のわたしに言ってあげたい。
半年後、ちゃんと輪ゴムはめてるから!って。しかも、かなりキツめの輪ゴムをね。
あんなにか細い声で泣いていた赤ちゃんが、今では力一杯の声で抱っこをせがみ、空腹を知らせる。
抱き上げるのも心もとなかったのに、ぎゅっと抱きしめることができる。生命力ってすごいなあ。
もう一度、腕の輪ゴムにそっと触れた。