第4回:大ピンチ!?乳腺炎の克服−アメリカでの母乳育児

アメリカで出産し、現在進行形で母乳育児を実践しているケイコさんに、アメリカでの母乳育児についてお話を伺う第4回。今回は乳腺炎の体験談についてお聞きします。

ー母乳育児を始めて、辛かったことは?

ケイコさん
生後2週間くらいで、乳腺炎になってしまったんです。母乳の出がだいぶ良くなってきたのですが、まだ赤ちゃんは吸う力が弱く、たくさん母乳を飲めないので、おっぱいに母乳が残ってしまうようになりました。ラクテーションコンサルタントからも、残ったおっぱいは搾乳しないと乳腺炎になるから気をつけるように、と言われていたのですが、夜中のおっぱいで疲れて搾乳せずに寝てしまったんです。すると、朝起きたらおっぱいがパンパンに張って体が重く、熱がなんと42℃まで上がってしまいました!

ーそれはビックリしてしまいますね!

ケイコさん
あわてて緊急外来に駆け込みましたが、病院に常駐していたラクテーションコンサルタントからは解熱剤をもらい、とにかく搾乳器で吸ったり、胸を温めて出をよくしてと教わるだけ。アメリカでは日本の助産師さんのように手技はしないんです。

解熱剤で熱は下がりますが、おっぱいの張りは取れません。おっぱいから母乳をあげるのをしばらくお休みして、必死に搾乳して、日本から手伝いに来てくれていた母と夫の助けを借りて哺乳瓶で母乳をあげて乗り切ろうとしました。ですが、3日ほどで良くなったと思ったら、またぶり返すことの繰り返し。3回乳腺炎を繰り返しました。

ー3回も再発!どのようにして治したのですか?

ケイコさん
日本人のママ友の紹介で日本の元助産師さんを探して、手技でおっぱいマッサージを受けてようやく再発することはなくなりました。それからはおっぱいが残らないように夜中でも搾乳して、まさに髪を振り乱して頑張っていた時期でした。当時は辛く感じたこともありましたが、今振り返ると、夢中であっという間に過ぎ去った時期です。

ケイコさんと赤ちゃん

ー順調に母乳育児ができるようになったのは、いつごろですか?

ケイコさん
生後3ヵ月くらいで、リズムに乗れたと思います。赤ちゃんが成長して、たくさん母乳を飲めるようになり、赤ちゃんに母乳をあげた後、どんなおっぱいの感覚の時に、さぼらずにどれくらい搾乳すれば良いのか、わかるようになりました。リズムに乗ると、母乳育児は本当にラク!いつでもすぐにおっぱいをあげられる安心感で、いろいろなところに出かけたり、育児を楽しめるようになりました。

ーやはり新生児期は、赤ちゃんもママも慣れていないので、いろいろなことがありますね。お互いに徐々に慣れてきて、軌道に乗るのは、アメリカでも日本でも同じですね。
次回はいよいよ最終回!アメリカでの母乳育児環境について、お話を伺います。

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