搾乳器は目的に合わせ正しく選ぼう!助産師が搾乳器をチェックする5つのポイント

搾乳器を買いたいけれど、手動・電動があって迷ったり、電動のなかにはダブルポンプや電池式などがあってどれを買えばいいのだろうと迷う方も多いのではないでしょうか。

みき母乳相談室を運営する助産師の榎本さんも、育児中のママからおすすめの搾乳器はどれかよく聞かれるそうです。「ママの目的や状況に合わせて選ぶことが大切です。」と榎本さん。

今回は、ママの目的や状況に合わせた搾乳器の選び方を教えて頂きました。また、こんな搾乳器がおすすめという情報もいただいたので参考にしてくださいね。

ママの目的や状況別、おすすめの搾乳器はコレ!

まず気になるのが、手動式と電動式のどちらがよいか、ということではないでしょうか。ですが、ママの搾乳する目的や状況はひとりひとり異なるので、どちらがよいということは一概にはいえません。

そこで、ママの目的や使用する状況に合わせたおすすめの搾乳器をお伝えします。

■母乳の分泌量が少なめ、頻度が少ないなら→「手動式」がおすすめ

さく乳器 手動

手動式はコストが安いこと、自分でハンドルを握る力を加減することで吸引圧を調整しやすいこと、軽くて持ち運びが少ないことが特徴です。そのため、分泌量が少なかったり搾乳の頻度が少なかったりする場合は、手動式がむいています。

■使用頻度が高い、短時間に終えたいなら→「電動式」がおすすめ

さく乳器 電動プロパーソナルR

電動式はボタン操作で吸引の強さが調整できて短時間に搾乳できるので、搾乳を頻繁におこなう方、短時間で終えたい方にむいています。手動式を使用すると手や手首が痛いという方にもおすすめ。

*さらに、職場などで短時間で終えたいなら→「乾電池対応のコンパクトな電動式」がおすすめ

さく乳器 電動ハンディフィット+

電動式でもバッテリー内蔵タイプならコンパクトになり、持ち運びに便利です。短時間で使用したいが職場など外出先で使用する方や、家庭でもコンパクトに収納したい方に重宝するでしょう。

■母乳の分泌が少ないなら→「ダブルポンプにもなる電動式」がおすすめ

さく乳器 電動プロパーソナル R(さく乳ボトルキット追加)

搾乳器には母乳の分泌を促す機能もありますが、よりその効果を期待できるのが「ダブルポンプにもなる電動式」。ダブルポンプ式は左右両方のおっぱいから同時に搾乳することができるタイプのこと。

両方のおっぱいに同時に刺激を与えることで、オキシトシンの分泌が活発になり、さらなる母乳分泌を促すと考えられています。片胸用にパーツを加えることで、ダブルポンプになるものなどもあるので、母乳が思うように出ない場合に試してみてはいかがでしょうか。

搾乳器を選ぶときのチェックしたいポイント

搾乳器を選ぶ際には手動式、電動式かどうかのほかにも大切なことがあります。次のポイントも確認してみましょう。

【ポイント1】手入れ、消毒がしやすいか

赤ちゃんがいる生活はなかなか家事の時間もとりにくいですよね。パーツが少なくて煮沸やレンジ消毒ができるなど、簡単に手入れができるものがおすすめです。

【ポイント2】吸引圧を調節できるか

母乳の分泌はママによって異なるので、おっぱいに合わせて強さ、深さ、速さをコントロールできるタイプがよいでしょう。手動式ならハンドルを握る強さで調節し、電動式ならスイッチで調節できると便利です。

【ポイント3】搾乳口の内径の大きさが自分の乳頭に合っているか

吸引時に痛みをともなうことなく効率よく搾乳するには、搾乳口(おっぱいに当てるカップ)の内径(乳首を入れるところ)と乳頭の直径が合っていることも大切です。自分の乳頭の直径を測って、乳頭よりも少しゆとりがあるものを選びましょう。

【ポイント4】手動式ならハンドルの角度が変えられるか

手動式の場合、向きによっては手や腕が痛くなってしまうことがあります。そこで、ハンドルの角度が変えられるものがおすすめ。また、人間工学に基づいて疲れにくい設計がされているとより負担が軽減されるでしょう。

【ポイント5】搾乳前に母乳分泌を促すモードがあるか

赤ちゃんには、ママの乳首が口のなかに入ると乳首に吸い付く吸啜(きゅうてつ)反射というものがあります。

赤ちゃんはおっぱいの飲み始めに、母乳が出てくるまで細かく吸啜する動きをして、母乳が射乳反射(乳頭を吸われる刺激が脳に伝わり、オキシトシンというホルモンが分泌されて母乳が出てくる反射)で出てくるのを促します。母乳が出てくると赤ちゃんの吸啜は大きくて強くゆっくりとした動きになります。

そこで、吸引機能のなかに赤ちゃんの飲み始めの吸啜の動きを真似したモードが備わっているタイプがおすすめです。より母乳の分泌が期待できるでしょう。

関連情報:搾乳器をつかって搾乳するときに覚えてほしい3つのコツ【助産師監修】

 

関連情報:手動・電動それぞれの特長を詳しく:ピジョン母乳アシストさく乳器特設サイトをチェック

まとめ

搾乳器はいろいろな種類があり迷ってしまうと思いますが、使用する場面、頻度、ママのおっぱいの状態や悩みなどに合わせて、自分にあった搾乳器を選ぶことが大切です。母乳相談室などで助産師に相談してみるのもよいと思います。

自分に合った搾乳器に出会い、母乳育児をより楽しく快適に過ごせるといいですね。

【プロフィール】

榎本美紀先生

榎本美紀
2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業。病院勤務での経験を元に、地域の母乳育児を支援している。訪問時の相談は、母乳だけではなく離乳食や抱っこひも、スキンケア、寝かしつけなど多岐にわたる。また、おむつなし育児アドバイザーとして、トイレトレーニングなどの相談も受け付けている。自身も一児の母として子育てに奮闘中。
「みき母乳相談室」

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