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つらい夜中の授乳をラクに乗り切るコツを助産師が伝授!

わが子がおっぱいを飲む姿はかわいいけれど、夜中の授乳がとてもつらいこともあります。一度でいいからぐっすり夜眠りたい!など、夜中の授乳に悩んでいるママとパパも多いのではないでしょうか。少しでも夜中の授乳をラクに乗り切る方法はないものでしょうか。

今回は助産師であり杏林大学の准教授である加藤先生に、夜間授乳の必要性や乗り切るコツについてお伺いしました。

●夜間授乳はなぜ必要なの?いつまで必要?

なぜ赤ちゃんは夜もおっぱいやミルクを飲みたがるのでしょうか。実は、夜間授乳は赤ちゃんにとってもママにとっても必要です。理由は大きく2つあります。

・理由1:月齢の低い赤ちゃんほど胃が未発達で、また昼夜の区別もないため

新生児期は眠りが浅いため2~3時間おきに目を覚まし、おっぱいやミルクを飲んでまた寝ることを繰り返します。赤ちゃんの胃は小さく未発達のため1回に飲める量はとても少なめ。そのため欲しがったら授乳しますが、だいたい1日10回前後になります。

2ヵ月~4ヵ月になると授乳頻度は減ってきて、だいたい1日5~8回ほどになりますが、この頃もまだ赤ちゃんは昼夜の区別がはっきりついていないので夜でも飲みたがります。

これらのことから夜間の授乳が必要になってくるのです。なお、朝までぐっすり眠る赤ちゃんの場合は、わざわざ起こしてまで授乳する必要はありません。また、5ヵ月を過ぎるころには離乳食も始まり授乳間隔が空いてくるため、赤ちゃんによってはだんだんと夜間授乳がなくなっていきます。

泣いている赤ちゃん

・理由2:ママのおっぱいが張って痛くなるのを防いだり、痛みを和らげたりするため

ママのおっぱいの状態にもよりますが、過度な乳房の張りを予防するために夜間授乳が必要なことがあります。というのも、ママが眠ることで母乳も作られ、授乳の間隔が空くことで母乳がおっぱいに溜まります。ママが眠ることはとても大切ですが、授乳時間が空きすぎるとおっぱいが痛いほど張ることがあるのです。そんなとき、赤ちゃんに母乳を吸ってもらうとおっぱいの張りがおさまり、ママの苦痛が和らぎます。

また、母乳がおっぱいに溜まっている状態が長いと乳腺炎になる可能性も高くなります。ママは夜眠くてつらいと思いますが、とくに月齢が低く1回の授乳で飲む量が少ない時期は、授乳間隔が長時間(4時間以上が目安)空かないように夜間も授乳することが大切です。昼間に短時間でもからだを休めることを心がけましょう。

●夜間授乳を少しでもラクに乗り切るためにママとパパができる3つのこと

夜間の授乳が必要と分かっていても、つらいものはつらい、たまには一晩中寝ていたいと思いますよね。または、寝たいけれどおっぱいが張って痛くてつらい、ということもあると思います。そこで夜間の授乳がつらいときにできることを3つお伝えします。

1.パパや家族に、搾母乳またはミルクを授乳してもらってその間にママは休む!

授乳はママじゃないとだめ、と思っていませんか?ママにも休息は大切。パパや家族のどなたかに、搾母乳かミルクを授乳してもらいましょう。搾母乳の場合、夜の搾乳は大変なので、日中で余裕があるときに搾乳して冷凍保存しておくとよいですね。

パパは慣れない授乳にはじめは戸惑うことがあるかもしれません。ですが、一生懸命に飲む赤ちゃんの姿を見て赤ちゃんへの愛情が深まった、というパパも多くいます。ゲップをさせられると育児の自信につながったりもします。また、赤ちゃんのお世話がどれほど大変なことなのかをパパが実感し、ママのつらさもより理解してくれるようになることは、長い育児において大きなメリットでもあります。

哺乳びんでミルクを飲む赤ちゃん

2.おっぱいが硬くて痛い場合は母乳を作る量を調整する!

赤ちゃんの睡眠には個人差があり、早い子だと3ヵ月頃から夜ぐっすり眠る子もいます。ママはとてもありがたい半面、朝起きるとおっぱいがカチコチに硬くなっていて痛い、夜はおっぱいが痛くて眠れない、なんていうことも。

このような場合は、とりあえず痛みが和らぐくらいを目安に搾乳して、それでもつらいときは張っているところを少し冷やしてみてください。冷やすことで母乳を作る活動を少し抑えられるためです。このとき、強く冷やすと母乳分泌が抑えられ過ぎて、赤ちゃんの必要量が不足してしまうこともあります。保冷剤をハンドタオルで巻き、直接皮膚(乳房)に当てないようにしておだやかに、ママが気持ちがいいと感じる程度に冷やすことが大切です。

また、搾ることでさらに母乳を作ってしまうということにもならないよう、おっぱいの張り、母乳の出る状態を見ながらそれぞれ調整しましょう。徐々に母乳を作る量も調整されていきますよ。

3.状況によっては無理に夜に起こして授乳しなくてOK!

赤ちゃんがぐっすり眠っていて、体重の増えに特に問題がなく、またママのおっぱいが張って痛いということがなければ、夜、赤ちゃんを起こしてまで授乳しなくても大丈夫。睡眠中は成長ホルモンが分泌されている大切な時間でもあります。ぐっすり眠らせてあげましょう。

●最後に

冬の夜は寒いので、ママはいっそう授乳をつらく感じるかもしれません。そこで冬場は夜中の授乳に備えてお部屋をエアコンなどで暖かくしておくとよいですね。また、授乳中に肩や首元が寒くならないように、胸元だけ出して授乳できる授乳専用パジャマを着ておくと便利です。さらに枕元にも羽織物を置いておき、寒ければさっとはおれるようにしておくと安心ですね。

夜間の授乳は大変だと思いますが、ずっと続くものではありません。5ヵ月を過ぎると日中の活動が活発になり、昼夜の区別がはっきりしてくると共に睡眠リズムも整っていきます。また、離乳食が始まると、授乳間隔も空いてきます。いつか、赤ちゃんが夜ぐっすり眠るようになる日が必ずきます。家族にも授乳をしてもらってママも休息をとりながら、少しでもラクに乗り切れるといいですね。

【プロフィール】

加藤千晶先生

加藤千晶
杏林大学保健学部看護学科 准教授
助産師として約10年大学病院にて勤務。その後、看護・助産教育に約15年携わり、産科病院にて看護部長を経験。現在、杏林大学保健学部看護学科准教授として助産師教育に携わっている。

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