わたしの授乳ストーリー<モデル・asacoさん編>vol.1「はじめての授乳」

母乳が出にくく思い悩んだ日々

日記とエコー写真

1才から11才の4人のお子さんのママであるasacoさん。長女の里稔(りねん)ちゃん出産直後は、母乳育児のことで苦悩する日々を過ごしていたと言います。

「1人目の里稔のときは、できるだけ自然に育てたい、そしてその第一歩が母乳育児だと思っていたので、何が何でも母乳で育てたいと必死でした。ところが、母乳の出が悪く、大苦戦。赤ちゃんの体重が増えず、粉ミルクを足すよう産院から言われました。それでも母乳だけで育てたいという気持ちを捨て切れずにおっぱいマッサージに通ったのですが、そこでは粉ミルクに否定的。母乳と粉ミルクとの間で精神的に追い詰められていました」

当時の思いは、asacoさんが記していた育児日記からも伝わってきます。

「数値化しないと不安で、飲んだ分量を毎日細かく記していましたね。里稔をあずけて仕事に行くときも、家族に記録してもらっていました。記録を見ると、母乳を飲ませた後に毎回粉ミルクを足しているので、常に母乳不足感を感じていたようです」

不安な気持ちは、夫のセイジさんに打ち明けていたそうです。

「“母乳が出るなら母乳がいいんじゃない?”と言いつつも、やはり里稔の体重が増えないことに不安を感じていて、彼も私と同じように揺れ動いていましたね。当時は相談できるママ友がいなかったので、セイジくんが一緒に悩んでくれたことは心強かったです」

里稔ちゃんの育児日記。

里稔ちゃんの育児日記。いずれおなかの赤ちゃんに渡そうと、妊娠がわかったときから書き始めたそう。授乳の記録からは、当時の奮闘の様子が伝わってきます。

気持ちが軽くなった医師のある一言

asacoさん

そんなasacoさんに転機が訪れます。

「6ヵ月健診で受診した小児科の先生に母乳の悩みを話したところ、“大きくなって、その子が母乳で育ったか、粉ミルクで育ったか、見分けられる?”って言われたんです。ハッとしたというか、衝撃でしたね。その言葉のおかげで混合でいこうと思えるようになり、気持ちがすごく楽になりました」

はじめての母乳育児は、誰もが戸惑うもの。思い悩んでいたあの時期に母乳育児や授乳に関する知識があったならば、子育てももう少し違っていただろうとasacoさんは語ります。

「里稔のときは、添い乳を知らなかったんです。夜中の授乳は体力的にきつかったけれど、その都度起きてあげていました。3人目の翠(すい)のときに初めて添い乳の仕方を知り、なんて楽なんだろうって、目からウロコでした」

はじめての授乳生活で一番うれしかったことは、里稔ちゃんの体重が増えたことだそう。

「体重に関しては産後すぐに産院で指摘され、1ヵ月健診で指摘され、さらに自治体の健診でも……。体重が増えていないと言われては落ち込んで、ということをずっと繰り返していたので、心底ホッとしましたね。とは言え、里稔のときはまだ、授乳する幸福感を感じる余裕はありませんでした」

そう語るasacoさんの授乳ライフは、2人目、3人目……と出産を重ねるごとに変化していきます。

次回はパパのサポートと、授乳中の食生活について紹介します。

asacoさんが赤ちゃんの頃の育児日記

里稔ちゃんの授乳記録をつけていたところ、お母さんが「私もつけていたのよ」と、見せてくれた、asacoさんが赤ちゃんの頃の育児日記。「母も同じように書いてくれていたんだなーと思ったら、感慨深かったです」(asacoさん)

asacoさんプロフィール写真

asaco
モデル・4児の母。1978年静岡県浜松市生まれ。2018年5月に4人目を出産し、現在、2男2女のママ(12才、10才、6才、1才)。モデルとして、ファッション&ママ雑誌や家族でCMに出演。夫婦でケータリング業「マフィオ」を展開。さらに、母目線でこどもにまつわるコラムを執筆したりと、子育てをしながら多方面で活躍中。
https://www.instagram.com/hiratoko_asaco/

撮影/矢部ひとみ 取材・文/羽田朋美(Neem Tree)

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