母乳パッドは「使い捨て」と「布」のどっちを選べばいい?特徴と使い方を助産師が解説します

母乳育児中のほとんどのママが使用している母乳パッド。下着を母乳で濡らしてしまうのを防げる便利なアイテムです。

そこで今回は、母乳パッドの役割と、母乳パッドの種類について、助産師で杏林大学の准教授である加藤先生に教えていいただきました。これから購入を予定している方はぜひ参考にしてくださいね。

母乳パッドの役割

ママと赤ちゃん

母乳パッドの役割には、母乳の漏れを防止すること、乳首を衛生的に保つこと、痛みを和らげることのおもに3つがあります。

母乳育児をしていると、外出時や寝ている間に母乳が出てきて衣類やパジャマが濡れてしまうなど、授乳以外のときに母乳が出てしまって困ってしまうということがあります。そんなときに母乳パッドを使用していれば、パッドが母乳を吸収してくれるので服や下着が濡れてしまうのを防ぐことができます。

母乳には殺菌作用がありますが、母乳に体温のあたたかさが加わると雑菌が繁殖しやすくなります。母乳パッドをつけておくと、母乳が溢れても吸収して、すぐに取り替えることができるので、そういったことが防ぎやすくなるのも利点です。

また、月齢が低いうちは、赤ちゃんの吸う刺激で乳首に傷ができてしまうことも。傷があると下着に直接触れただけでも痛いもの。母乳パッドをつけておくと、やわらかい素材がクッションがわりになって痛みを和らげてくれることもあります。

「使い捨ての紙製」と「洗って繰り返し使う布製」、どっちがいいの?

母乳パッドには、「使い捨ての紙製」と「洗って繰り返し使う布製」の2種類があります。それぞれの特徴をみて自分に合った母乳パッドを選びましょう。

使い捨ての紙製パッド

紙製母乳パッド

*特徴
・使ったら捨てられるので手軽
・1枚の吸収量が多く、母乳量が多くても漏れにくい
・いつも新しいものに替えられるので衛生的
・テープがあるのでずれにくい
・個包装の製品が多く、衛生的に持ち運べる
・コストがかかる

*使うときのポイント
ズレ防止用のテープが上下にくるようにブラジャーの内側に貼りつけます。ズレるとストレスを感じるもの。しっかり貼りつけましょう。

吸収量は多いですが、前述したとおり吸収した母乳に体温のあたたかさが加わると雑菌が繁殖しやすくなります。また、濡れた状態で使用し続けると乳首がふやけ、弱くなり傷が付きやすくなることも。そのため、授乳ごとに取り替えて衛生的に使用することが大切です。

洗って繰り返し使う布製パッド

布製母乳パッド

*特徴
・紙製が肌に合わない敏感肌のママにも使いやすい
・洗って何度も使えるので経済的
・おしゃれなデザインのものもある
・テープがないものが多く、ズレやすい
・洗濯の手間がかかる
・外出先で交換した際、使用済みパッドを持ち帰る必要がある

関連情報:「母乳パッド」紙製と布製、どちらを使っている?

*使うときのポイント
布製の場合、吸収量が多くないものが多いので、濡れたらすぐ交換することが大切です。

また、使用した母乳パッドは雑菌が繁殖しないようなるべくすぐに洗いましょう。赤ちゃんのお世話ですぐに洗えないときは、少量の洗剤を溶かしたぬるま湯にいったん浸しておくといいかもしれません。

テープがついていない場合はズレやすくなるため、パッドが落ちにくくデザインされた授乳用ブラジャーを使うとよいと思います。

関連情報:はじめての母乳パッドガイド

まとめ

使い捨て、布製のどちらにも良い面と検討したい点があります。これから出産を予定している妊婦さんは、使い捨てと布製の母乳パッドそれぞれの特徴や使い方を理解して、自分に合ったものを選びましょう。

とくに使い捨てか布製かどちらかにしようとこだわるのではなく、外出の頻度、母乳の出方、赤ちゃんの月齢によってもその都度、状況に合わせて選ぶのもよいと思います。

母乳パッドは、なかには使わない方もいますが、はじめは母乳の分泌が多くなくても、だんだんと増えてくるものなので、まずはひとつ手元にあると安心ですよ。便利なアイテムを利用して、みなさんの母乳育児を快適に過ごしてくださいね。

【プロフィール】

加藤千晶先生

加藤千晶
杏林大学保健学部看護学科 准教授
助産師として約10年大学病院にて勤務。その後、看護・助産教育に約15年携わり、産科病院にて看護部長を経験。現在、杏林大学保健学部看護学科准教授として助産師教育に携わっている。

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