アメリカで出産し、現在進行形で母乳育児を実践しているケイコさんに、アメリカでの母乳育児についてお話を伺う第3回。今回は、アメリカでは出産直後から使い始める「搾乳器」についてお聞きします。
ーアメリカの母乳育児では、搾乳器はどのような存在ですか?
ケイコさん
アメリカでは出産に備えた保険に入るのが一般的ですが、搾乳器は保険でカバーされる範囲のひとつなんです。私の場合は電動の搾乳器が届きましたが、好きな搾乳器を購入してその金額がカバーされる保険もあるようです。いずれにせよ、周囲のほとんどのママたちが、搾乳器は保険でカバーされていました。それくらい、アメリカの母乳育児では搾乳器はマストアイテムなんです。
ーいつから搾乳器を使いはじめましたか?
ケイコさん
出産してすぐに使い始めました。前回お話したように、アメリカの産院には母乳育児を支援する専門家の「ラクテーションコンサルタント」がいるのですが、1泊2日の短い入院期間でも、搾乳器の使い方はしっかりと教えてもらいました。
産まれたばかりの赤ちゃんはまだ上手に母乳を吸えませんが、赤ちゃんに吸ってもらえなければ、搾乳器を使って刺激を与えて母乳の出を良くするように、ラクテーションコンサルタントから指導を受けるんですよ。私の場合、出産翌日には使い始めていましたね。
ー退院後も継続して使っていましたか?
ケイコさん
毎日のように継続的に使っていました!母乳の出が良くなるまで、赤ちゃんが吸った後に搾乳器を使って刺激を与えることを続けていました。母乳の出が良くなってきても、赤ちゃんが全部吸いきれないときは、搾乳器を使って母乳を残さないように指導されていたので、引き続き使っていました。搾乳した母乳は冷凍して、私が外出時に夫や母が回答して授乳したり、私自身が外出するときも持参してあげたりしていました。
アメリカでは出産後の復職が早いので、復帰したママたちは搾乳器を持って会社に出かけ、数時間おきに搾乳して会社の冷凍庫に保存して持ち帰り、出勤時には保育園やベビーシッターに赤ちゃんと冷凍母乳を預けて働くスタイルがごく一般的のようです。
ーアメリカでは搾乳器は大活躍なんですね!
次回は、ケイコさんが「乳腺炎」になってしまったときのことについて、お話を伺います。