母乳育児を続けていると、様々なシーンで授乳をしたくても赤ちゃんにあげられないことがある…という人も多いのではないでしょうか。タイミングを逃してしまうと、おっぱいが張ってきてツライですよね!
今回は産婦人科医の十倉陽子先生に、ご自身のご経験からどう対処したのかを伺いました。
どんなときにおっぱいが張ってしまいましたか?
2人目の男の子の育児中、1人目の女の子と違って母乳が大好きだったため職場復帰してからも授乳休憩をいただき、朝昼仕事が終わってからと夜の授乳を長い間続けていました。
ただ、1日中子どもに会えないときには夕方ぐらいから胸が張り出して、漏れ出してしまうことも多々ありました。
職場の先輩ママで、母乳パッドを1日に何回も付け替えないといけないくらい大変そうな方もいましたね。
そのとき、どう対処しましたか?
おっぱいが張っている状態があまりにも長く続くと乳腺炎になるリスクも考えられますし、痛みが強いと仕事に集中できないということもあるかと思います。
その場合は、手で軽く絞ったり、搾乳器を使ってみたりするのもよいでしょう。
絞りすぎは母乳の産生量を増やしてしまう可能性もあるので、絞りきらないように注意してください。
また、乳首への刺激で乳汁が分泌されてしまうこともあるため、下着はサイズが合ったものを選ぶようにしましょう。
動くたびに乳首がこすれてしまうなどの刺激があるものは避けるようにしてくださいね。
赤ちゃんとの生活が始まると、自分ではコントロールしきれないトラブルやハプニングが次々と起こって大変かもしれません。
でも、そんな時期も長く続くわけではありませんので、1つ1つ解決しつつ、楽しみながら過ごすようにしましょう。
【著者プロフィール】
十倉 陽子
大学卒業後、総合診療、家庭医、地域医療を初期研修で学び、産婦人科医局に入局。
婦人科良性腫瘍手術、性感染症、女性医療、婦人科悪性腫瘍、周産期医療、新生児治療の研修を踏まえ、現在は不妊治療専門施設に勤務。体外受精を含む不妊治療を中心に、その他女性のトラブル全般に対応できる女性の全人的医療者を目指しています。二児の母。現在英ウィメンズクリニック勤務。