首がすわってくる頃 3~4ヵ月頃の赤ちゃん
体重が生まれた頃の約2倍に
- 3ヵ月頃
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- 体重
- 約5300~7600g
- 身長
- 約57.6~64.8cm
- 4ヵ月頃
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- 体重
- 約5800~8300g
- 身長
- 約59.9~67.2cm
からだ
首がすわります
生後3ヵ月頃になると少しずつ首がしっかりしてきて、うつ伏せにすると頭を少しの間だけ持ち上げられるように。4ヵ月になると、首がすわってきて、たて抱きのときにママが頭を支えなくてもグラグラしなくなり、うつ伏せにすると頭をしっかり上げられるようになります。赤ちゃんの機嫌がいいときにうつぶせの練習をしたり、抱っこで少しダイナミックな動きをして遊んでみるのもよいでしょう。
指しゃぶりが活発に
ガラガラなどのおもちゃを持たせると、少しの間握っていたり口へ持っていってなめたりします。 自分の手をじっと見つめる“ハンドリガード”というしぐさが見られることも。こうしたしぐさを通じて、赤ちゃんは”自分の体”を認識していきます。そして目で見た手や指を口に持っていくという動作を繰り返します。これらは赤ちゃんの発達の過程で欠かせない行動のひとつです。4ヵ月頃は足で布団を蹴るなど、さらに動きが活発になります。
皮脂の分泌が少なくなり、乾燥肌に
生まれてすぐの赤ちゃんは、ママからもらったホルモンの影響で皮脂の分泌が盛んなため毛穴が詰まりやすく、新生児にきびが顔に出たり、皮脂がかさぶたのようになって頭皮や額についたりすることもあります。
しかし、2~3ヵ月頃からは皮脂の分泌が減り、肌が乾燥しやすくなります。皮脂量は、思春期まで少ないままです。乾燥は肌トラブルを起こすことがあるので、十分に保湿をする必要があります。
生活
授乳のリズムが安定してくる
3ヵ月になると満腹感がわかるようになり、1日6回前後の授乳になります。飲んでいる途中で、音や声、人の動きなど周囲の変化に反応していったん飲むのをやめる”遊び飲み”も見られるように。個人差も出てきて、たくさん飲む赤ちゃん、少しで満足する赤ちゃんもいます。
4ヵ月になると1日の授乳回数がだいたい5~6回ぐらいになります。母乳の場合はもう少し回数が多いことも。また、授乳間隔が4時間ぐらいあくこともあり、授乳のリズムができてきます。
お散歩やおでかけを楽しめるように
首がすわるので、抱っこひもでの抱っこが楽に。授乳間隔があいて、一日のリズムもできてくるので、外出しやすくなってきます。お散歩やちょっとしたお出かけを楽しめるようになります。お出かけの際は、赤ちゃんの紫外線対策もおこないましょう。
夜まとまって眠るようになります
3ヵ月になると昼夜の区別がついてきて、日中は起きている時間が長くなり、だんだん夜まとまって眠るようになります。夜の授乳がなくなって、朝までぐっすり眠る赤ちゃんも出てきます。ただ個人差が大きく、まだまだ夜中に何度も起きる赤ちゃんもいます。
4ヵ月になったら起床、授乳、昼寝、お風呂、就寝の時間をほぼ毎日同じにして生活リズムを整えましょう。5ヵ月になって離乳食が始まったら離乳食の時間も合わせるとよいですね。朝起きたら顔をふき、着替えをするなど習慣をつくることで、赤ちゃんも1日の始まりを理解します。
こころ
感情表現が豊かに。声を出して笑うようになります
身の回りのいろいろな音や、人の声に反応する様子がわかるようになります。あやすとじっと見つめ返したり、うれしそうな表情を見せてくれたり。顔だけでなく手足をバタバタさせるなど、体の動きでも反応を見せてくれます。首がすわってのどの構造が変化することで、発声にも変化が。声をたてて笑うようになり、感情表現がますます豊かになっていきます。
赤ちゃんの声に応えてやりとり。コミュニケーションを楽しめるように
反応がわかりやすくなるので、赤ちゃんと接するのがぐっと楽しくなる頃です。4ヵ月になると喃語(なんご)という赤ちゃんのおしゃべりが始まり、「アー」「ウー」と声を出す赤ちゃんに応えて話しかけてあげると、うれしそうな顔。見つめ合って、話しかけて、また声がでて……。このやりとりが赤ちゃんのコミュニケーションをする楽しさを育て、言葉の発達の土台になっていきます。
監修してくれた先生
保田典子
小児科 | 高円寺こどもクリニック院長
2003年筑波大学医学部卒業、国立国際医療センター、大阪市立総合医療センター小児循環器内科勤務等を経て現職。小児科専門医。一般診療、小児循環器診療に加えて、漢方治療や発達相談にも対応している。2021年、高円寺こどもクリニック開院。3児の母。