体重増加がゆるやかに
体重 | 約6200~8700g |
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身長 | 61.8~69.1cmくらい |
体重 | 約6500~9100g |
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身長 | 63.4~70.8cmくらい |
体重 | 約6800~9400g |
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身長 | 64.8~72.2cmくらい |
あお向けで足をあげたり、足をつかむようなしぐさが見られるようになると、やがて寝返りが始まります。最初は体の下から手が抜けずに泣いたりしますが、何度も繰り返すうちに上手にできるようになります。体重の重い赤ちゃんなどは寝返りしないこともありますが、足腰を自由に動かせる様子があれば心配いりません。
寝返りできるようになって足腰や背骨がしっかりしてくると、おすわりも徐々にできるようになります。5~6ヵ月頃のおすわり姿勢は、手を床についたり、何かに寄りかかったりと、まだ不安定。前や後ろに倒れたりもします。
7ヵ月を過ぎる頃には支えがなくても座っていられるようになり、両手が自由に使えるように。 視界も広がり、寝返りで移動することもできて、赤ちゃんの世界がぐっと大きくなります。
6ヵ月ごろから手の使い方が上達します。親指以外の4本の指と手のひらで、物をはさむようにして持てるように。興味を持った物に手を伸ばしてつかみ、口に入れて感触を確かめるという様子が頻繁になってきます。目と手をうまく連携させて動かせるようになったという成長の証ですが、誤飲には注意しましょう。
5~6ヵ月頃になって離乳食開始のサインが見られたら離乳食を始めましょう。サインは「首がすわり、支えがあるとお座りができる」、「スプーンを口に入れても嫌がらず舌で押し出さない」、「大人の食事の様子をじっと見るなど食べ物に興味を示している」などがあります。離乳食は赤ちゃんのペースに合わせてあせらずに進めることが大切です。低出生体重児などの赤ちゃんは医師に相談してから始めましょう。
最初は、なめらかにすりつぶしたおかゆを1日1回1さじから。慣れてきたら次に野菜を、その次に豆腐などのたんぱく質を少しずつあげましょう。量も徐々に増やしていきます。
離乳食を1日2回にします。栄養補給は母乳やミルクからが主なので、母乳やミルクは赤ちゃんが欲しがるだけあげます。ただし、この頃から赤ちゃんの体内の貯蔵鉄が減少します。鉄欠乏を予防するために、鉄分を多く含む食材をとりいれましょう。また、卵黄も5~6ヵ月頃からOKとされているので、食べられる食材が増えてきたら卵黄も進めましょう。かたゆでした卵黄をお湯でのばし、耳かき1さじ分から始めてみてください。
7ヵ月頃になって食べ物を舌で上あごに押しつけて、モグモグしながらつぶして食べられる様子がみられたら次のステップへ移行します。硬さは豆腐くらいの指でつぶせる程度を目安にしましょう。
ママから胎盤を通じてもらった免疫抗体が、ほとんどなくなるのが生後6ヵ月頃。外出の機会も増えるので、風邪などの感染症にかかりやすくなります。寝返りが始まって、ベビーベッドやソファから落ちることも。ベビーベッドから離れるときや就寝時には必ず柵を上げましょう。運動量もぐんと増えて、思わぬケガをすることが多い時期なので、家の安全対策をしっかり確認することが大切。なんでも口に入れてしまう時期でもあるので、危ないものは手の届くところにおかないようにすると安心です。
6~7ヵ月頃には、最初の歯が出てくる赤ちゃんもいます。歯が生えてくる前から歯ぐきのマッサージを始めて、赤ちゃんが口のなかを触れることに慣らしておくとよいですね。下の歯が生えてきたら、しっかり歯を磨いてあげます。赤ちゃんに歯ブラシを持たせるときは、必ず大人がそばにいて見守りましょう。
夜泣きとは、眠っていた赤ちゃんが、おなかが空いた、おむつが濡れているなどの明確な理由なく、夜中に突然泣き出すことを言います。一般的に夜泣きは、生後6ヵ月頃から10ヵ月頃の赤ちゃんによくみられ、8ヵ月前後がピークと言われています。ですが夜泣きには個人差があり、全くない赤ちゃんもいれば、2歳になっても夜泣きをするケースもあります。
夜泣きの原因は、昼間の疲れや興奮、夢などさまざまな原因が考えられますが、はっきりした理由は解明されていません。
ママやパパがいないとさびしがって泣いたり、声を出して呼んだりするようになります。抱っこしてほしい、取ってほしいなどの要求を、「あー、あー」と声を出して訴えることも。記憶力や集中力が出てきて、「声を出した→ママ(パパ)が来てくれた」という関係に気づくようになり、意図的に声を出すといった様子が見られるようになります。
赤ちゃんがおしゃべりしていたら、ママやパパはいろいろな言葉を返してあげて、赤ちゃんとのコミュニケーションを楽しみましょう。
記憶力がついて、ママやパパのようによく慣れ親しんでいる人と他の人とを区別できるようになるため、人見知りが始まる赤ちゃんもいます。表れ方には個人差が大きく、ほとんど人見知りをしない赤ちゃんもいれば、大泣きする赤ちゃんもいます。男の人だけがダメ という場合もあれば、おばあちゃんでも大声で泣き出してしまうということも。ママやパパへ強く愛着を示すのは、赤ちゃんの心が発達してきた証拠といえるでしょう。
記憶力が発達して、ものごとの因果関係のようなものを理解しはじめている時期なので、「いないいないばあ」が大好きに。いったんママやパパが隠れて次の瞬間には「ばあ!」と出てくることが分かり、隠れた顔が出てくるのをワクワクした気持ちで待っていて「ばあ」で喜ぶ、という反応の様子がはっきり見られるようになります。ドアやカーテンなどに隠れてみたり、赤ちゃんやママやパパの顔をタオルで隠してみたり、ぬいぐるみを使ったり、いろいろなバリエーションで楽しめます。
保田典子
小児科 | 高円寺こどもクリニック院長
2003年筑波大学医学部卒業、国立国際医療センター、大阪市立総合医療センター小児循環器内科勤務等を経て現職。小児科専門医。一般診療、小児循環器診療に加えて、漢方治療や発達相談にも対応している。2021年、高円寺こどもクリニック開院。3児の母。