ママは今妊娠何週? 20~23週(妊娠6ヵ月)
赤ちゃんの様子
羊水のなかでダイナミックに動くように
消化器、泌尿器など各器官がより発達してきます。骨もますますしっかりしはじめ、体の末端まで筋肉がついてきます。そのため赤ちゃんは、羊水のなかで体を大きく動かすようになるほか、おでこに手を当てたり、目をこするという細やかな動きもできるようになります。
15週ごろに完成した外性器は、23週ごろになると精巣と卵巣が働きはじめ、性器の形の違いがよりはっきりしてきます。体位によっては性別がわかることもあるでしょう。ほかにも皮膚の神経組織が完成に近づき、触覚が鋭敏になるのをはじめ、聴覚も発達。上下のまぶたができて、顔立ちもよりヒトらしくなってきます。乳歯も形作られます。また、赤ちゃんの睡眠パターンができるのもこの時期です。動いている時間、眠っている時間を胎動で感じられるかもしれません。
赤ちゃんの重さは、20週から23週にかけて、約250g~約560gに、身長は約17~29cmになります。
ママの様子
胎動を感じられるように
子宮は大人の頭よりもひと回り大きくなり、子宮底はおへその高さまで達します。また個人差はあるものの、妊娠20週頃には、寝る前や入浴時のリラックスしているときなどに胎動を感じられることが多くなります。胎動は、赤ちゃんの手足が子宮壁にぶつかると感じますが、感じ方は人それぞれ。なかには腸が動いていると勘違いするママもいます。
マイナートラブルが生じてくるのもこの時期。お腹が大きくなることで、腰痛や背中に痛みを感じることがあります。また、足がつりやすくなり、むくみを感じることも。乳腺の発達により乳房はますます大きくなり、乳頭を刺激すると分泌物が出ることもあります。
生活のポイント
マイナートラブル、ストレスは適度な運動でできるだけ解消を
腰痛や足のむくみなどのマイナートラブルやストレスには、ストレッチやウォーキングなどの適度な運動がおすすめです。妊娠中はストレスを溜めないことも大切ですが、適度に体を動かすことは、ストレス解消や気分の切り替えなどにも役立つでしょう。運動が苦手な方は、自分が気持ちいいと感じる程度でOK。ただしお腹が張ったら中止してください。無理は禁物です。
この時期やっておくといいこと
バースプランを考える
出産の希望や計画をまとめたものを「バースプラン」といいます。出産は自然分娩や無痛分娩、フリースタイル出産、水中出産などさまざまな方法があります。パートナーと話し合ってどんな出産をしたいか考えてみましょう。出産と向き合うことで心の準備にもなります。母子の安全が優先されるので、希望が必ずしも叶うとは限りませんが、産院に希望を伝えることで自分らしいお産に近づけやすくなるでしょう。
おっぱいマッサージは体調をみながら
妊婦さんの状態、産院の考え方などにより異なりますが、20週ごろからおっぱいマッサージがはじめられます。母乳で育てたいと考えている場合は、助産師さんの指導のもと妊娠中からおっぱいマッサージをおこなって準備をしておきましょう。ただし、妊娠中はおっぱいを刺激するとお腹が張ってしまうことがあります。そのようなときはマッサージを中止しましょう。
監修してくれた先生
天神尚子
産婦人科 | 三鷹レディースクリニック院長
日本医科大学産婦人科入局後、派遣病院を経て、米国ローレンスリバモア国立研究所留学。その後、日本医科大学付属病院講師となり、1995年5月から三楽病院勤務。日本医科大学付属病院客員講師、三楽病院産婦人科科長を務めた後、退職。2004年2月2日より、三鷹レディースクリニックを開業。